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貴族手術2 この手術の向き不向き デメリットとそれに対する対策について

名古屋院 李 院長 プロフィールはこちら

公開日:2025年5月7日

更新日:2025年5月7日

前回のブログ(貴族手術1  鼻翼基部オーダープロテーゼによる最新術式)で、オーダーシリコンプロテーゼによる最新の貴族手術についてお話ししました。

今回はまずどんな方がこの手術に向いているのかをお話ししようと思います。

それを簡単に確認できる方法があります。

まず、ご自分の横顔を写真に撮ってください。

可能な限り、正確な真横の写真が理想なので、誰か別の方に撮影していただけるといいと思います。

その写真で鼻翼(小鼻)の付け根、つまり頬と境のラインが手前の頬のボリュームで隠れてしまっている方は、一般的にこの手術の良い適応になります。

上の左の写真のように、横顔で小鼻の付け根が隠れてしまっている方は、貴族手術を行うことで右の写真のように付け根がはっきり見えるようになります。

もちろん極端に太っていたり、頬のたるみが大きい方の中には、これだけでは判断が難しいケースもありますが、通常であればこれが一つの目安になります。

横から見ると鼻翼の付け根は隠れていないけれど、正面で鼻唇溝の凹みが深い方は、鼻翼自体をもち上げる必要はないので、この部分にヒアルロン酸や脂肪を入れるだけで十分だと思います。

逆に、明らかに隠れてしまっている場合は、ヒアルロン酸や脂肪では鼻唇溝を埋めるだけでは小鼻の埋もれ感は改善しません。

それどころか、場合によっては小鼻の周囲だけが盛り上がることで、さらに埋もれて見えることさえあります。

最適な治療を受けていただくのにとても大切なことなので、この手術を検討している方はぜひお試しください。

ご自分では難しい方は、クリニックにお越しいただければ、専用の撮影室で正確に評価できる写真を撮って確認していただけるので、ご相談ください。

次にこの施術のデメリットとそれを防ぐ方法についてお話しします。

シリコンにせよ肋軟骨にせよ、こういった固形もしくはそれに近い素材で行う貴族手術の最大のメリットは、鼻翼自体を持ち上げることができることです。

これについては昔のブログでお話しているので、詳しくはそちらを参照していただきたいのですが、簡単に言えば、ヒアルロン酸などの柔らかい素材では鼻翼基部の周囲の溝つまり鼻唇溝上部を埋めることはできても、鼻翼自体を押し上げることはできないので、鼻翼基部が低形成で埋もれている状態の改善は難しいということ、そしてそれが可能なのはこういった固形の素材を鼻翼直下に入れる術式のみであるということです。

ちなみに以前のブログは以下になります。

鼻翼基部

ただしこの鼻翼自体を持ち上げることができるということが、場合によってはこの手術の最大のデメリットにもつながる可能性があります。

鼻翼基部にプロテーゼが入ると鼻翼が前方に押し上げられます。

この時よく勘違いされるのが、プロテーゼの挿入によって鼻全体が前方に移動するのではということです。

実際にこの手術で前方に動くのは鼻翼のみで、鼻先は全く動きません!

ですから、鼻翼が押し上げられれば、その分だけ鼻翼が丸くなり外に向かって膨らみます

この変化があまり見た目に影響しないタイプと大きく影響するタイプがあります。

これについてはイラストで説明します。

下から見た鼻翼の形状で、鼻翼幅がどの位置で最大になるのかがポイントです。

鼻翼基部で最大になるタイプは、鼻翼がもちあがることで丸みが増えても、正面から見た鼻翼幅が広がることはありません。

ただしこの場合でも、鼻翼の形状は変化します。

それに対し、鼻翼の途中で幅が最大になるタイプは、押し上げられて丸みが増えると、正面から見た時の鼻翼の幅も増大します。

では、こうなった場合どうすればこのデメリットを解消できるのでしょうか?

一つは、単純に鼻翼外側を切除し押し上げられた分の鼻翼のボリュームを減らしてあげることです。

つまり外側の鼻翼縮小を行うということです。

もう一つの方法は、鼻中隔延長で鼻先を前方に延ばすという方法です。

鼻中隔延長は鼻先や鼻柱の形状を大きく変えることができる手術です。

鼻先を前に延ばすだけであれば、鼻尖形成でもある程度は延ばせますが、鼻中隔延長と鼻尖形成では延びている部分が違います。

これについても昔書いた鼻中隔延長についてのブログで触れていますが、その時の使ったイラストを再度見ていただきます。

今回このイラストで注目していただきたいのは、鼻中隔延長で前方に延ばす場合、Bの鼻孔側が延びるということ、そしてそれによって鼻の穴が縦長になり、その分鼻翼の丸みが少なくなるということです。

ということは、鼻中隔延長と同時に貴族手術を行えば、少なくとも元の鼻より鼻翼が丸くなり幅が広がることは防げます。

もちろん、従来の鼻中隔延長の効果の一つである鼻翼もすっきりするというメリットは半減しますが、貴族手術のデメリットの予防にはなります。

元々鼻翼の大きさが気になっていたという方や鼻中隔延長を予定していた方であれば、こういった方法をお勧めしやすいのですが、そうでない場合は微妙です。

そういう意味では、ご自分がどんなタイプであるのか、貴族手術の術後にどの部分がどの程度変化するのかをドクターに細かく確認することがとても大切です。

鼻翼が膨らんで鼻翼幅が大きくなるのは嫌だけど、ほかの手術を併用したくないということであれば、この手術をあきらめるのも選択肢の一つです。

もう一つデメリットでよく言われるのが、プロテーゼを挿入する際に鼻翼直下の骨膜下を剥離することで土台が緩み、鼻翼が外に広がってしまうという現象です。

ただしこれについては、左右の鼻翼を糸で引き寄せることで回避することが可能です。

実際、私が手術する際は術前に鼻翼の幅を計測して、術後に再度計測した際にもとより広がっていればこの方法で元の幅に戻しています。

剥離したことで緩んだだけなので、しばらくの間糸で寄せておけば元の位置に安定します。

貴族手術は適応さえ間違えなければ、口元の雰囲気をブラッシュアップさせることのできるとても良い手術です。

ただし、プロテーゼのサイズや形状、術後の形態変化の予測など長年の経験が必要な手術です。

私自身も、20年以上前この手術をやり始めた頃には、サイズが合わなかったり、鼻翼の術後の変化の予測が甘かったりと苦い経験をしました。

繰り返しにはなりますが、この手術の術後にどの部分がどのくらい変わるのか、その変化がご自分にとって許容できるものなのか否かを把握した上でご検討していただけるといいかと思います。

この記事の執筆者

李 政秀
 

ヴェリテクリニック名古屋院院長
李 政秀医師

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