アゴの骨を小さくする輪郭形成の手術には、削る手術と切る手術(アゴ切り・アゴ削り)があります。
切る手術をするときは、切って骨をずらした後に生ずる段差をなだらかにするために削る作業を行うため、切ると削るの両方を行うことになります。切った骨を再度つなげなければいけないため、チタンプレートやワイヤーで固定する必要があります。
その点、削る手術では骨の表面を機械を用いて削って小さくするだけなので作業は簡単です。でも、この削るだけの手術にはいくつかの欠点と限界があります。
一つは、削る部分の骨を全体的に露出させる必要があるということです。特に短くしたい時などは、どうしてもオトガイの下端の骨につながっているオトガイ筋などの軟部組織を一旦剥がさなくてはいけません。ここを剥がすとアゴ下が緩んでたるんでしまいます。つまり二重アゴになってしまいます。
もう一つは、小さくできる程度の問題です。削る手術で頑張りすぎると、骨の髄質(骨髄)が露出してしまいます。これ自体は大きな問題ではないのですが(エラの手術の時には必ず露出します)、アゴの場合この髄質に、さきほどお話ししたアゴ下の筋肉などが癒着すると、口の動きによってはひきつれて見えたりつっぱったりします。これを防ぐためにはどうしても骨皮質(骨の表面の硬い部分)の全部が無くならない程度に削る量を抑えなければなりません。でも、この骨皮質の厚みは5ミリ程度しかありません。(さらに薄い場所もあります。)ですから、この手術を安全に行おうとすると、アゴの前方や側方を3、4ミリ程度小さくするだけということになります。

つまり削る手術は、ちょっと小さくしたりアゴのバランスを少し整えたりするのには良い適応ですが、大きく変化させたい方には向いていません。
切る手術はいわゆる中抜きと呼ばれるものですが、一般的なのは平行なラインで二か所水平に切り、間をだるま落としの要領で抜いて、その上下をつなぎなおすという方法です。

当然この上下の骨の大きさには差があるので、それによって出来る段差をなだらかにする必要があります。
これが意外と厄介ですが、ここをきっちりしないと綺麗なアゴにはなりません。

上下には長いけれども前後には短いタイプの方は、この下の骨を前方に少しずらして固定します。
この方がメリハリの利いたシャープなアゴに見えます。
この中抜き手術は切る角度を変えたり、上下の骨切りラインを変えることで、いろいろな形に対応できます。

最近は、側方が大きい、つまり幅の大きいアゴにも中抜きを行います。
この場合は、水平に切るのは一か所で、その代わり切った下の骨を二か所垂直に切り、その間を抜きます。この場合も、当然段差は出来るので、これをなだらかにする必要があります。
特に女性らしい細くてシャープなアゴになるためには適した方法です。
アゴを短くされたい方に、「何ミリ短くなりますか?」と質問を受けることがよくあります。
短くすればするほどアゴが小さく見えるようになるかは別にして、短くしたい方にとって、どれだけ短くできるかというのは大事な問題です。
削る手術では、骨皮質の厚みの範囲でしか削らないため5ミリ前後というのが一つの目安になると思います。(もちろん骨皮質の厚みにも個体差はあります。)
では、中抜きではどうでしょうか。

これが決まるには、いくつかの条件があります。一つは、一旦切り離して残す骨片、つまり中抜きする骨の下に残る骨片の長さです。ここは、最低でも真ん中部分で5ミリは残したいところです。(できればもう少し)
切っていく時に、デザインラインを中心に1,2ミリの幅で骨が削れて粉になるため、実際に切るラインはアゴの下縁から少なくとも6ミリ以上は必要です。
骨片が小さすぎると、プレートやワイヤーを用いた固定が難しくなります。さらに、短くするだけでなく前方へも移動するような場合に、骨片が小さいと少し前方に出すだけでこの骨片と上の骨との接触面がほとんど無くなってしまうため、ほんの少ししか前方に出せなくなってしまいます。
もう一つの条件は、歯根とオトガイ神経からの距離の問題です。

余りにも歯根に近いところで切ると歯が脱落する恐れがあるので、この歯根から5ミリ以上は離す必要があります。でも、どちらかといえばこの歯根よりオトガイ神経の方が下に存在するので、こちらの方が切る限界ラインの目安になります。
オトガイ神経は下顎神経の分枝で、下顎骨の中にある下顎管を通ってオトガイ孔と呼ばれる穴から骨の外に出てきます。この神経は、オトガイ孔から出る直前で、一旦この出口より低い所を通ることが多いため、少なくともこの穴より5ミリ程度下で切らないと神経を切断してしまう恐れがあります。

もし、この神経を損傷してしまうと、オトガイから下口唇の感覚が消失してしまいます。
今までお話したことをまとめると、中抜きの骨切りラインは、上がオトガイ神経孔の5ミリ下、下の骨切りラインは下顎骨下端の5ミリ上ということになります。
つまり、この二つのラインの間にどのくらいの距離があるかで短くできる長さが違ってきます。
アゴが長い方であれば、8ミリから12ミリ位短くすることが可能です。でも、元々アゴがそれ程長くない方が中抜きをしようとすると、2、3ミリしか抜けない事もあり得ます。
ですから、術前にレントゲンを撮影して、オトガイ神経孔の位置や下顎骨全体の長さを評価する必要があります。この手術の前にレントゲン撮影を行わないクリニックがあると聞いたことがありますが、正確な診断をし適応をきっちりと見極めるために、こういった検査は必須であると思います。
つづきは「アゴの骨、削るだけで小さくなる? PART2~疑似手術」へ
”
これまでお話ししたアゴの手術で分かりにくそうなものを、模型を使った疑似手術でお見せしたいと思います。
模型は、例のサカモト君(頭蓋骨模型の事です)の下顎だけのクローンを作って使いました。(石膏で出来ています。)

まず、骨切り前出しです。
最初に水平に切ります。こんな具合にアゴの骨が上下二つに分かれます。

横から見るとこんな感じです。

そしてこれを前方に移動します。

これだけなら単純な手術ですが、前にスライドした骨の後方に段差がどうしても出来ます。(斜線の部分です)
横から見ると小さな段差ですが、このあごの骨を切った時にできる切離面は意外と大きいため削ってスムーズにしないと後で気になります。
ですからこれを頑張って削ります。
サカモト君は顎が長くないので中抜きはしていませんが、中抜き手術を行うときは、水平に切るラインが一つ増えるだけでその他はほとんどこれと一緒です。
ただし、上下の骨の大きさの差が大きくなるので、中抜きしてさらに前方へ移動なんてことになると段差もいっそう大きくなり、これをなだらかにするのにとても手間がかかります。
切るよりこちらの方が大変なぐらいですが、ここをしっかりやらないと美しい顎にはなりません。

ちなみに水平骨切りをしたあごの切離面を裏側から見るとこんな感じです。

白くて分かりにくいので点線で囲ってみます。
骨に厚みがあるので、かなり大きな面になっていますね。

例えば中抜きの場合、この下に小さい骨がつながります。これを水色で示してみます。
そうすると、この赤い点線と水色の間が段差になります。
どうです。かなり大きいですよね。ここを頑張って削ってなだらかにしていきます。
もう一つ、垂直の中抜きを模型を使って行ってみました。

水平骨切りの後、下の骨の真ん中を10ミリほど縦に切って抜き、その左右の骨を会わせます。

こう見ると、この形になった下側の骨と上の骨がそのままスムーズにつながりそうすが、実際につなげてみるとこんな具合に段差が出来てしまいます。
当然、最後にこの段差を削って仕上げます。
この水平や垂直の中抜きは、実はまだいくつかのバリエーションがあります。
話が複雑になってしまいますので今回は代表的なものに絞ってお話してきましたが、新たな手法も生まれてきているので、機会を見てまたお話したい思います。
“ 理想の豊胸術ってどんなもの?豊胸術は、人工乳腺や脂肪などを今のバストに入れるというシンプルな手術で、豊胸術を行う美容外科医の中には、乳房の解剖についてあまり知識のないまま、この手術を行っているドクターもいます。
でも、手術自体の安全性はもちろん、手術後長期にわたってその形態や安全性を保っていくことを考えると、この手術は決して単純なものではなく、実際、わずかな違いが術直後や長期の経過に大きな差となって出てきます。
また、いずれの術式で行ったとしても、定期的な健診によるフォローが必要です。
最近は、乳がんで乳房を失われた方に対して、美容外科手術で用いられるものと同じタイプの人工乳腺を使用した乳房再建術を行うことが増えてきましたし、2013年の7月から保険適応にもなりました。
保険適応となるに際して、学会では、人工乳腺の経過を少なくとも10年間はMRIや超音波を用いて経過観察する必要があるというガイドラインを出しています。
美容目的で人工乳腺を入れた方も同様に、長期にわたった経過観察が理想であると思います。
乳房再建という手術には、がんの術後という厳しい条件の中で健側(手術していない側)に近いバストを作るという難しさがあります。
でも、一般的な美容目的の豊胸術でもそれと同等、場合によってはそれ以上の難しさがります。
それは、そういった豊胸術では、正常(病気のない)バストに施術を行うため、求められるゴールがよりシビアになるからです。
ではこの求められるゴールとは何でしょうか?
もちろん人によってそのゴールは違うと思います。
でもほとんどの方にとって一番大切なことは、どれだけ自然なバストになるかということです。
これは、手術を受けられる方はもちろん、この手術を行う美容外科医にとって永遠のテーマとも言えます。
自然と一言で言っても、それにはいくつかのポイントがあります。
まずは、見た目が自然であること
明らかに人工乳腺の辺縁が浮き出てしまっているケースや、バストの形自体が不自然であるのは、豊胸術ではやはり避けなければならないことです。
次に、感触が柔らかいこと
女性のバストはもともと乳腺組織と脂肪でできています。
脂肪は言うまでもなく、とても柔らかい組織です。
乳腺組織は多少弾力感があるので、特に若い方で乳腺の比率が高い方のバストは多少弾力感が強いのですが、それでも当然カチカチなんてことはなく、それなりの柔らかさはあります。
ですから、バストが柔らかいことは豊胸術で重要なポイントになります。
もう一つは可動性が高いことです。
天然のバストで、それなりの大きさがある方は、そのバストを寄せたり上げたりすることができます。 走ったり跳ねたりすれば揺れますし、体を横にすれば流れるような動きもあります。
ですから、たとえば同じ柔らかさの人工乳腺であれば、動きがないよりあったほうが自然ですし、感触的にもより一層柔らかく感じると思います。
主なポイントを三つ挙げてみました。もちろん細かいところを言えばほかにもいろいろありますが、話が複雑になってしまいすぎないよう、今日はこの3点についてもう少し深く考えてみたいと思います。

豊胸術を行う場合、その方法は主に3つあります。
一つは人工乳腺を挿入する方法、もう一つは脂肪を注入する方法、最後の一つはヒアルロン酸を注入する手法です。
それぞれメリットデメリットがありますが、簡単にそれについてまずは触れてみたいと思います。
この3つの中で手軽なのは当然ヒアルロン酸の注入による豊胸術です。
その手軽さがメリットですが、欠点もあります。
一番の欠点は、徐々に吸収されていって最終的に元に戻ってしまうことです。
一般的には、およそ1年前後で吸収されてしまいます。
バストに注入するヒアルロン酸は、お顔に使うものなどに比べると安価なのですが、それでも片側に100cc程度注入すれば、人工乳腺による豊胸術に近い費用がかかってきます。
それも100ccという量は決して多いわけではなく、カップサイズで1サイズ大きくなる程度です。
ちなみに当院にある一番小さな人工乳腺が100ccくらいです。
さらには、人工乳腺であれば、よほどのことがない限り入れ替えの必要もありませんが、ヒアルロン酸は先ほどお話ししたように1年前後で無くなってしまいますので、かなりもったいない気はします。
最近は、あまり細かく分散させず、なるべく大きな塊(かたまり)でヒアルロン酸を注入することで吸収を遅らせる工夫をすることもあります。
どうして塊で注入した方が長持ちするのでしょうか?

この理由の一つが体積と表面積の関係にあります。
注入したヒアルロン酸はその周囲から徐々に吸収されていきます。
そのため、表面積が大きければ大きいほど吸収が早くなります。
同じ量のヒアルロン酸であれば、細かく分散させるより塊にした方が表面積が小さくなります。
このことを理論的に理解しようとすれば、中学校の数学で覚えたはず(?)の球の体積と表面積を導き出す公式が必要になります。
確か 表面積S=4πr² 体積V=3/4πr³ だったと思います。
これを使って計算すると、例えば8ccを1か所に入れるのと1ccずつ8か所に入れるのでは後者の表面積が2倍になります。 これが27ccであれば3倍、96ccであれば6倍という具合になります。
つまり100ccを1か所で入れるのと1ccずつ分散させて入れるのでは吸収のスピードが6倍違うということになります。

もちろんこれはあくまで理論値ですし、注入されたヒアルロン酸は球というより楕円体になるので、現実はそこまでの差ではありませんが、もっと大きな差になることもあります。
これは、一塊となったヒアルロン酸の周囲に被膜が形成された場合です。 大きな塊となったヒアルロン酸は異物としての反応が強くなるので、少量ずつ注入されたヒアルロン酸より、しっかりとした被膜が周囲に形成される傾向にあります。
この場合、周囲の組織とヒアルロン酸が断絶されるので、数年経過してもほとんど減少しないこともあります。
ただし、こういった被膜に包まれたヒアルロン酸の塊は、時としてしこりのような感触となるのであまり自然ではありません。 特に被膜が厚くなってしまった場合は、かなり固いしこりになります。
つまり、最初のお話の「自然さ」の3つのポイントの一つ、「柔らかさ」の面で劣ります。
どうしてもこの感触が気になる方には、外部から被膜を壊して柔らかくする方法もありますが、それによって吸収されやすくなってしまいますので、痛し痒しといった所です。
私自身は、こういった特徴ををご本人にお伝えした上で、選択いただくことが多いのですが、最近はあまり細かく分散させず、かといって一か所に集中することもせず、数か所に分けて注入することが一番多いと思います。
いずれの方法を用いたとしても、硬い被膜を作ることさえなければ、ヒアルロン酸自体は液体に近い物質なので、感触面では非常に柔らかく自然です。
では、残りの2つのポイントはどうでしょうか?
動きに関しては、注入される場所が皮下や脂肪内であるため、当然そういった自分の組織と一緒に動きます。そのため、自然であると言えます。
形はどうでしょうか?
これについても、大きなしこりを作らない限り、ある一定量までは自然な形になります。一定量と申し上げたのは、ヒアルロン酸でも大量に注入すると結構不自然になるケースがあるからです。
ヒアルロン酸は、液体に近い物質ですから人工乳腺のような固形物に比べると、バストを前方に押し上げる力は決して強くありません。 皮膚に余裕がある方ならいいのですが、そうでない方に大量にヒアルロン酸を注入すると、前方に大きく膨らまない分、横方向に広がっていきます。
最近、立て続けに3人ほどそういった方を診察しました。
そのうちお二人は同じクリニックで注入された方で、残りの一人は海外で治療を受けた方でした。
3人とも、注入されたヒアルロン酸が鎖骨の方や脇の方まで広がっていて、見た目にも不可思議な形のバストになっていました。
もちろん、ヒアルロン酸であれば分解することも可能ですし、塊で残っていればエコーで確認しながら穿刺(針を刺す)し、吸引することもできます。 でも、高額な費用をかけ、注入したものを除去するなんて、非常にもったいないと思います。
ですから、ヒアルロン酸での豊胸術は、手軽だからと安易には考えず、その限界や、費用とのバランスを考え、慎重に判断すべきと思います。
ヒアルロン酸のお話のついでに、最近一部のクリニックで導入されているもう一つのフィラー(注入物)について触れておきたいと思います。 韓国で開発された物質で、当然韓国製です。
これはアクアフィリングという物質で、98%の水分と2%のポリアミドで構成されおり、生理食塩水を加えることで分解されます。
特徴としては、持続期間の長さで、3から5年かけてゆっくり吸収されていきます。 実際使用されているクリニックの症例写真や学会での報告を見る限り、見ための状態はヒアルロン酸による豊胸術と何ら変わりません。
それでいてヒアルロン酸より長持ちするのであれば、ある意味理想的な素材といえます。
でも今のところ、当院ではこのフィラーの導入は考えていません。
個人的には固形の人工物より、注射で注入するフィラーの方が、何かトラブルに見舞われた際は、重篤な事態に陥りやすいと考えています。
過去にも、絶対安全という触れ込みで海外から導入されたフィラーで、数年後に問題が発症し使用禁止になったことがありました。 ですから、この素材の長期経過のデータを確認せずに、安易に飛びつくのは怖い気がします。 別にアクアフィリングを否定しているわけではありません。 実際、私の二の腕には、実験目的で注入したアクアフィリングが数cc入っています。
結構柔らかく、感触的にはグッドです。でも、注入後、ヒアルロン酸では体験したことのない長期にわたる痛みと発赤がありました。 もちろん、私の体質が特別だったのかもしれません。
でも、少なくてもあと数年、自分自身で安全と思えるまでは、患者さんに使用することはないと思います。 ヒアルロン酸の話だけでかなり長くなってしまっていますが、もう一つだけお話しさせていただきたいと思います。
最近多くなってきた人工乳腺からヒアルロン酸への入れ替えです。
特に、人工乳腺特有の感触が気になる方や、お年をとって古い人工乳腺を体内においておくのが心配な方の中で、人工乳腺を抜去した後にバストが小さくなってしまうのが嫌な方にお勧めの治療です。
人工乳腺を入れている方は、その周囲に薄い被膜が形成されています。 これは、異物ではなく自分の体が人工物に反応して作った膜です。 この手術では、この膜を利用します。
つまり、人工乳腺を抜いた後、この被膜の中にヒアルロン酸を注入することで、バストのボリュームを維持します。 先ほど述べたとおり、しっかりした皮膜に包まれたヒアルロン酸の吸収は非常に遅いため、通常よりかなり長く保ちます。
さらに、時間が経って減った分のヒアルロン酸は、エコーで被膜のあるスペースを確認して、ここに針を穿刺することで、追加することが可能です。 この治療は、基本的には元の人工乳線が入っていたスペースを利用するため、人工乳線が入っていた時の形に近くなります。
もちろん、注入量を減らすことで、より自然に見せることもできますが、被膜拘縮などで変形の強いバストの入れ替えではお勧めできません。

ここでは具体的な注入法の詳細には触れませんが、一期的に予定のすべての量を注入することはせず、二期的に行っています。
豊胸術という手術については、特に強いこだわりがあります。
というのは、私自身、美容外科の世界に入る前、一般外科、乳腺外科医として乳がんの治療に携わっていたからです。 乳がんの治療では、早期の場合は、乳房自体は極力温存して患部とその周囲のみを切除し、その後に放射線治療や化学療法を行います。
でも、ある程度進行してしまうと、再発のリスクを減らすために乳房全摘術(乳房をすべて切除する手術)が選択されます。 私が乳腺外科医として勤務していた当時は、今以上に全摘の比率が高かったため、乳房を失ってしまった患者さんをたくさん見てきました。 そういった患者さんと接する中で、女性にとっての乳房の重要性は痛いほど強く感じていました。
どうしても失ったバストを取り戻したい方には、乳房再建と呼ばれる乳房を作る手術を、がんの手術後に受けていただいていました。
ちなみに、この乳房再建術は、以前は自分の別の部分の皮膚や筋肉などを用いて行うことが多かったのですが、最近は豊胸術で用いるのと同じ人工乳腺を使用することが増えてきています。
これは、コヒーシブシリコンと呼ばれる、中身が漏れる心配がなく、形も自然な人工乳腺が開発されたことが大きく影響しています。
つい最近までは、こういった治療は保険外になっていましたので費用も高額でしたが、前述したとおり、2013年の7月から保険適応となりました。 それに伴ってこういった治療が保険でできる病院も、学会の厳しい審査をクリアした認定施設のみとなりました。
当然、こういった認定を受けるためには、設備を含めしっかりとした体制が整っていることが条件になります。
そのため、個人レベルのクリニックが認定されることはまれで、そのほとんどが大きな施設です。実際、認定機関のほとんどが大学病院や大規模な総合病院です。
実は私が管理者をしているヴェリテクリニック名古屋院は、この認定施設になっています(一般社団法人オンコプラスティックサージャリー学会より認定)
美容外科専門のクリニックがこういった認定を受けることは非常に珍しく、これもひとえに当院の乳房に対する取り組みや、そういった治療を可能とする設備などを認めていただけたからと考えています。
鼻の穴の縁をリフトアップし、軽い印象の小鼻にします
その鼻の重たい印象、引き上げます
ヴェリテクリニックの鼻孔縁挙上術は、鼻の穴の縁(鼻孔縁)が垂れ下がって重たい印象の鼻を、すっきりと見せるための手術です。
鼻の穴の内側の皮膚や軟骨を一部切除し、縫い縮めることで鼻孔縁を引き上げます。これにより、小鼻の厚みを解消し、野暮ったい印象に見える鼻のラインを改善します。傷跡は鼻の内側で目立ちません。
鼻孔縁挙上(びこうえんきょじょう)とは、垂れ下がった鼻孔縁を切除し縫い合わせることで、鼻孔縁を上に持ち上げる手術です。
鼻の穴を横から見たときに鼻の穴のカーブ(鼻孔縁)が下に垂れ下がっている方は、鼻翼が実際の大きさ以上に厚ぼったく見えてしまいます。
そのような場合、鼻孔縁を切除してカーブを修正することで軽い印象の小鼻になります。
また、下から見た鼻の穴が狭すぎるという場合も、この手術によって少し幅広くすることができます。
切開のデザインをします。
垂れ下がった鼻孔縁を全層で切除します。
キワの部分で縫合します。傷は目立つことはなく、ほとんどわからなくなります。
小鼻のフチ(鼻孔縁)が下に垂れ下がり、鼻の穴が長く見える、鼻先が重たい印象といったお悩みを伺います。鼻の穴の見え方や、鼻先全体のバランスを確認し、鼻孔縁を引き上げる幅をミリ単位で精密にデザインします。
デザインに沿って、鼻の穴の内側(鼻孔縁のフチの部分)の余分な皮膚や組織を切除します。丁寧に縫合することで、垂れ下がっていた鼻孔縁のラインを自然な位置まで引き上げ、すっきりとした鼻の穴の形を形成します。
定期検診を行い、傷の治り具合や仕上がりを医師が確認します。傷跡は鼻の穴の内側なので、外から見える心配はなく、時間とともに馴染んでいきます。
約2~3日目をピークに約7~10日間程で目立つ腫れは引いていきます。内出血や感染症が起こった場合は、腫れが長引くこともあります。
細かい血管が傷つくと、皮膚の下で出血し小鼻が紫色や緑色になりますが、1~2週間で消失します。
4~7日目
4~7日目
治療箇所以外は当日から、抜糸後からは全体にメイクが可能です。
約4~6ヶ月
併せて行う施術などにより個人差がございます。詳しくはカウンセリング時にお尋ねください。
創部の傷の赤みは数ヶ月かけて薄茶色(色素沈着)から白っぽい線へと変化し改善します。
併せて行う施術などにより個人差がございます。詳しくはカウンセリング時にお尋ねください。
お顔の外見上に傷はつきません。
傷は鼻の内側のため外見上に傷がつくことはありませんが、移植後の鼻翼部分は若干厚く硬くなります。
採取する耳の傷も目立ちにくい部位のため、術後目立つことはありません。
個人差ありますが、1週間程度です。
移植した皮膚がずれないように、鼻孔部分に1週間ガーゼと糸で固定します。
個人差はありますが、目立つ腫れは約2~3日目をピークに1週間程で引いていきます。
その後も多少の腫れやむくみはありますが、お化粧でカバー出来る程度です。
時間の経過とともに落ち着いてきます。
吊り上がった鼻の穴の縁を下ろし、自然で上品なカーブを形成します
小鼻の上がりを自然に下ろす
ヴェリテクリニックの鼻孔縁下降術(鼻孔縁形成術)は、正面から見たときに目立つ鼻の穴の形を整える手術です。耳の軟骨などを鼻の穴の縁に移植し、吊り上がった部分を下へ降ろすことで、上に引っ張られたような鼻の穴や三角形の鼻の穴を自然な形に近づけます。
これにより、鼻の穴の目立ちを抑え、落ち着いた印象を与えます。
鼻の穴の形は、緩やかなアーチを描いているのが良いとされております。
鼻孔縁のラインが上方に上がっていると正面から鼻の穴が見えやすく目立つため、鼻孔縁を下げる手術がおすすめです。
鼻孔縁は上に向かってほどよいアーチを描いているのが自然で美しいラインです。
鼻孔縁のラインが上方に上がり鼻の穴が目立つ原因は、鼻孔縁の皮膚側と粘膜側の皮膚が少ないためです。
鼻孔縁を下に引き下げるには皮膚を継ぎ足す必要がありますが、表側に皮膚を移植すると傷が目立ちますので、鼻の穴の裏側に継ぎ足します。
皮膚だけでは術後に縮んでしまうため、耳から皮膚と軟骨を塊として採取して貼り付けます。
耳から軟骨と皮膚を採取します。採取した箇所が変形しないよう、耳の裏から皮膚をとってきて張り付けることもあります。
クローズ法で左右の鼻の穴の中を切開します。
鼻の中を剥離します。
耳から採った軟骨と皮膚を移植して、鼻の中に継ぎ足します。※皮膚だけでは術後に縮んでしまうため、軟骨の塊を移植します。
正面や下から見たときの鼻の穴の見え方、鼻のフチ(鼻孔縁)の切れ上がりに関するお悩みを伺います。顔全体のバランスを見ながら、鼻の穴の形が自然な卵型になるよう、移植する軟骨の量や、どの程度下降させるかを精密にデザインします。
鼻の穴の内側(粘膜部分)を切開し、そこからポケット状のスペースを作成します。採取した軟骨を、デザインに合わせて加工した上でポケットに丁寧に移植し、鼻孔縁のラインが下がるように調整。切開部分を縫合します。
定期検診を行い、傷の治り具合や鼻の形の定着を医師が確認します。移植した軟骨が完全に馴染み、鼻孔縁のラインが仕上がるまで、しっかりサポートします。
2~3日目をピークに7~10日間程で目立つ腫れは引いていきます。内出血や感染症が起こった場合は、腫れが長引くこともあります。
細かい血管が傷つくと、皮膚の下で出血し鼻周辺が紫色や緑色になりますが、1~2週間で消失します。
約2週間目(鼻の穴の中)
手術後1日目~3日目(4日目)・1週間目・2週間目
治療箇所以外は当日からメイクが可能です。
移植した皮膚がずれないように、皮膚側と裏側にガーゼをあてて糸でとめておきます。1週間後に固定ガーゼを外します。
約4~6ヶ月後
併せて行う施術などにより個人差がございます。詳しくはカウンセリング時にお尋ねください。
鼻孔縁に皮膚の余裕をつくるため、鼻の皮膚を上方まで軟骨や骨から剥がす事により、腫れは鼻孔近くだけではなく、鼻尖から鼻筋にまで及びます。ムクミがとれるのに1~3ヶ月必要です。
創部の傷の赤みは数ヶ月かけて薄茶色(色素沈着)から白っぽい線へと変化し改善します。
併せて行う施術などにより個人差がございます。詳しくはカウンセリング時にお尋ねください。
個人差ありますが、1週間程度です。
移植した皮膚がずれないように、鼻孔部分に1週間ガーゼと糸で固定します。
個人差はありますが、目立つ腫れは約2~3日目をピークに1週間程で引いていきます。
その後も多少の腫れやむくみはありますが、お化粧でカバー出来る程度です。
時間の経過とともに落ち着いてきます。
手術後のズレや変形などはありません。
ご自身の自己組織を移植するため、移植した位置に生着します。
移植した軟骨が経過とともにズレや変形、飛び出すことはまずありません。
お顔の外見上に傷はつきません。
傷は鼻の内側のため外見上に傷がつくことはありませんが、移植後の鼻翼部分は若干厚く硬くなります。
採取する耳の傷も目立ちにくい部位のため、術後目立つことはありません。
アンチエイジング治療は美容外科医にとってとても重要な仕事の一つです。
実際、美容外科におけるアンチエイジング治療の占める割合は、年々増加の一途をたどっていると思います。
その理由の一つには、選択できる治療内容が増えたことが挙げられます。以前はフェイスリフトや上眼瞼のたるみ取りといった切る治療しか選択の余地が無かったものが、最近では糸を入れるだけの治療や全く切らない治療など、様々な選択ができるようになりました。
ただしそれだけに、それぞれの治療のメリット、デメリットをしっかり見極めて、もっとも自分の目的や環境に合った治療を、自分自身の判断で決めることが今まで以上に大切な時代になったと思います。そういう訳で、その判断の材料になってくれるといいかなというお話を少ししてみたいと思います。
まず、アンチエイジングという言葉からみなさんが想像する日本語は何でしょうか?
医学的には「抗加齢」と訳されることが多いのですが、一般的には「若返り」の方がピンとくるのではないかと思います。
「返る」という言葉で表現されるように、アンチエイジングには「今の状態を昔の状態に戻す」というイメージがあります。もちろんこれは間違いではありませんし、実際ほとんどの方がそれを望まれます。
でも、この「戻る」ことだけがアンチエイジングなのでしょうか?
「今すぐに若返りたい」、「昔の自分に戻りたい」という方にとっては、当然「戻る」治療しか方法は無いと思います。
でも、「実年齢より少し若く見られたい」、「同世代の方より若くありたい」、それも少し時間をかけてもいいという方であれば、「戻る」ばかりが治療ではありません。
これは、ゆっくり年をとるという考え方です。そういう意味では、「アンチエイジング」というより「スローエイジング」といった方が正しい表現かもしれません。
例えば、40歳の方がその後の10年間、同世代の方の半分のスピードでしか老化が進行しなければ、同級生より5歳若く見えます。さらに10年経てば10歳若くなります。
60歳の方がいきなり10歳若返ろうとすれば、かなり頑張っていろんな手術をしないと難しいと思います。 でも、加齢のスピードをゆるやかにするのは、手術より手軽な治療や日々のちょっとしたお手入れを根気よく続けるだけでなんとかなります。
これが「スローエイジング」の基本的な考え方です。
エイジング(加齢)というのは河の流れを小舟で下って行くのに似ています。 その流れ自体を止めることはできませんし、どんなに頑張ってオールを漕いで上流に戻っても、いずれは元いた場所に再びたどりついてしまいます。
でも、流れに逆流するほど頑張って漕がなくても、ちょっと流れと逆らうように漕ぐだけで、流れに身をゆだねきっている人よりも上流に留まっていることはできます。
逆に、短時間で大きく戻ろうとしたり、流れに逆らって同じ場所で留まろうとすれば、加齢とともにかなり無理な治療が必要になってきますし、それでも不可能なことが徐々に出てきて、それが精神的にもストレスになってきます。
とは言っても、「戻る」という要素が全くないのもさびしい話です。
昔、大原麗子さんの出演していたウイスキーのCMに、「少し愛して長く愛して」というコピーがありました。(古いですね) 其れにちょっと似ているのですが、頑張りすぎないアンチエイジングのコツは「少し戻って、長く保って」というイメージでしょうか。
つまり「アンチエイジング」と「スローエイジング」を上手に組み合わせていくことで、無理せずいつまでも若々しくという事です。
鼻複合-071 超音波は強い味方!?
先日、よく行くバーでたまに見かける男性から、奥さんが妊娠中であるという話をお聞きしました。
「予定日が近いので飲んでいても落ち着かない」
と言いながら結構な量のお酒を飲んでいましたが、その際スマホに保存してある胎児の超音波(エコー)写真を見せていただきました。
私が研修医時代に産婦人科をローテートしていた際には、外来で毎日のようにエコー検査をさせられていましたが、その時代のものよりかなり機械が良くなっていて、赤ちゃんの表情が分かるくらい鮮明でした。
本当に嬉しそうにその写真を眺めている彼を見ながら、外来でエコーの画像を妊婦さんにお見せすると、みなさん本当に嬉しそうな表情をされていたことを思い出しました。
そして、エコー検査って本当に優れた検査法だなとあらためて実感しました。
せっかくなのでこの検査のどこが優れているのかをお話ししてみたいと思います。
今日は美容に関係ない話なのかなと思っていらっしゃる方は、ご安心ください。
後で必ず関係してきますので、ちょっと我慢してお付き合いください。
超音波は人間の耳には聞こえない高い周波数の音波で、一定方向に強く放射され直進性が高いという性質があります。
これを利用して体内に向かって超音波を発信し、そこから返ってくるエコー(反射波)を受信し、コンピュータ処理で画像化して診断するのが超音波(エコー)検査です。
この検査はX線検査のように放射線被爆の心配がなく、検査を受ける人の苦痛もなく安全です。
そのため、先ほどのお話のように、胎児の診察にも用いられています。
さらに良いのは、機械がコンパクトで持ち運びも簡単なことです。
最近は、ちょっと大きめのスマホぐらいのハンディーサイズまで存在します。
こんな簡便で小さく安全なのに、体のごく浅い層から奥深くまで調べられるのですから、本当にありがたい機械です。
もちろん、欠点がないわけではなく、脳などの骨に覆われた組織は原則見ることができませんし、肺などの空気の多い部分を調べるのも苦手です。
それでも、血管や心臓、肝臓や腎臓といった腹部の臓器から手足の筋肉や乳房にいたるまで、体のかなりの部分を検査できる優れものです。
ここからが本題ですが、じつは私のホームグラウンドであるヴェリテクリニック名古屋にも超音波検査機があります。
ハンディータイプとはいかず、サイズはやや大きめですが、その分充実した機能を兼ね備えています。
「美容外科でどうしてエコーが必要なの?」
と思われる方は少なくないと思いますし、実際この機会を置いている美容外科は少ないと思います。
でも、これが意外に役立っています。
もちろん、心臓や内臓の検査をすることはありません。
美容外科は、見た目を変える治療を行っている科ですので、もっと体の浅い部分をこれで調べています。
具体的にいえば、皮膚や、皮下脂肪、筋肉、そしてそこに注入された異物などです。
用いるプローブ(探触子:超音波を発する装置)も、体表に近いところを調べる専用のものを用います。
ちなみにこれは顔をエコーで調べている写真ですが、このように調べたい部分にセリーを塗ってプローブを当てるだけなので本当に手軽です。

では、具体的に例をあげていきます。
一つは、乳房の検査です。
乳房といっても、乳がんの検査ではなく、主に豊胸に関連した検査です。
これだけでも、かなりいろいろな状況で使えます。
ざっと羅列するとこんな感じです。
1.豊胸術の術式(乳腺下、筋膜下、大胸筋下)の適応を判断する材料として、エコーで皮下脂肪や乳腺、大胸筋の厚みを計測する。
2.被膜拘縮(豊胸術の術後にバストが硬くなる反応)の程度や状態を評価
3.脂肪注入やヒアルロン酸注入後にできるしこりの有無やサイズ、個数の評価
4.人工乳腺の破損や劣化の有無のチェック
まだまだありますが、ここに挙げたものだけでも、エコー有るのと無いのでは、その後の治療に対する安心感が大きく変わってくると思います。
では、具体的な画像を見てみましょう。
まずは人工乳腺による豊胸術(シリコンバッグ豊胸)の術後エコーです。
ちなみに、エコーの見方について簡単に説明しておくと、上が表面側で下に行くほど深い層になります。
今回出てくる画像では、左横にでているメモリ(小さい点)一つが1センチになります。
黒いおおきな塊が人工乳腺(バック)です。
その上方に見える黒と白の線がシェル(シリコンを包む袋)と被膜になります。
この画像では、この線が薄く非常になめらかですので、正常な状態と診断できます。
被膜拘縮を起こした症例では、この部分が厚くそしてグニャグニャと波打ったように見えます。

次は、ヒアルロン酸による豊胸術の画像です。
たくさんの黒く抜けた塊が確認できると思いますが、これがすべてヒアルロン酸の入っているところです。
この方は、他院で注入されたヒアルロン酸を取られたいと御相談にいらっしゃいました。
この場合にも、エコーがあれば、画像で確認しながらヒアルロン酸を安全に抜き取ることができます。
実際、この方については、エコーガイド下に一つ一つのスペースを穿刺(針を刺すこと)し、ヒアルロン酸を抜き取りました。どうしても抜けない部分にはヒアルロン酸分解酵素を注入しました。

エコーは皮下脂肪の評価にも使えます。
脂肪吸引の適応や目的を判断する際、通常はその部分をつまんで厚みを確認します。
もちろんそれだけで十分という考え方もできますが、特に頬や顎下などは、つまんだ厚みのどこまでが皮下脂肪であるか判断に迷うことも少なくありません。
術前、かなり皮下脂肪がたくさん付いていると判断して手術に臨んだ場合にも、実際は思ったより脂肪が少なく結果もいまひとつなんてことがあります。
こういった時にも、エコーさえあれば、皮下脂肪の厚みをあらかじめ調べることができるので、手術後の結果のシミュレーションや適応の有無を術前にお伝えできます。




今回出ている画像には、皮下脂肪の厚みの具体的な数字は出ていませんが、これを0.1ミリ単位で計測することもできるので、治療前後の正確な評価にも使用できます。
最近はボトックスでエラやふくらはぎを細くする治療が流行っていますが、この治療の評価にもエコーが使えます。
筋肉は力を入れることで肥大しますが、ボトックスを注射した筋肉には力が入らなくなります。
この状態がしばらく続くと、筋肉自体が萎縮し、通常時の筋肉のサイズも小さくなります。
これがボトックスによる小顔治療の仕組みですが、事前にエコーでこの部分の筋肉の厚みを計測することで、適応を判断する参考になります。
また、ボトックスを注射した一ヶ月くらい後に再度計測することで、さらに正確に評価できます。

それ以外にも、以前に挿入されたシリコンや注入された異物をチェックすることもできますし、感染の有無や程度のチェックが出来ることもあります。
美容外科では、治療そのものが重視されがちですが、ほかの医療同様、診断も非常に大切であると思います。
より良い治療を行うために、より正確な診断が重要であるということです。
エコーはそれに大いに役立つ検査であると思います。
脂肪吸引やボトックスでの小顔治療を迷われている方、豊胸術をお考えの方や、以前受けた手術の結果が思わしくなく再手術をお考えの方、海外で注入した異物で悩まれている方など、ぜひご相談にいらしてください。
今回はいつもにも増してちょっと堅苦しいお話になってしまいました。
画像もエコーの写真ばかりで、単調になってしまいましたね。
ですから、ついでと言ってはなんですが、おまけのお話を一つ
先ほど話に出た頬の脂肪ですが、最近は脂肪吸引よりもずっと手軽な脂肪溶解注射という薬の治療が増えてきました。
この治療の欠点は、脂肪吸引のように一回で大きな変化が出るものではなく、何度か繰り返さなければいけないことや、繰り返し治療をしていっても、脂肪吸引レベルの効果が出にくいことでした。
しかし、最近の脂肪溶解注射は一回の治療で見た目に明らかな変化が出ることも少なくありません。
さらに、これを繰り返すことで脂肪吸引と同等の結果となる方もいらっしゃいます。