
先日、東京ビックサイトで開催されたワールドビューティージャパンというイベントに参加してきました。このイベントは毎年この時期に三日間に亘って開催される、美をテーマにしたイベントで、5万人以上の方が来場されるそうです。
今回初めて参加させていただきました。別に遊びに行った訳ではなく、「姉アゲハ」(正式には姉ageha)というファッション雑誌の主宰するブースのイベントゲストとして、1日だけ参加させていただきました。この雑誌は、「小悪魔ageha」というギャル系ファッション雑誌のお姉さん雑誌だそうです。
こういった雑誌のモデルさんたちは、例外なく派手なギャルメイクをされています(今回もゲストでたくさんいらっしゃっていました。)。特にアイメイクは、美容外科医の私が感動してしまう程の大変身メイクで、芸術的と言っても過言ではない程の出来栄えです。
この派手なアイメイクに欠かせないのがつけまつ毛や太いアイラインですが、こういったメイクに有利なのは、やはり幅広の平行型二重です。
最近は、こういった派手なアイメークが若い一般女性にも流行っていることもあって、クリニックに二重整形の相談にいらっしゃる中にも、幅広の平行型二重を希望される方が増えてきました。

ちなみに、御存じかと思いますが、平行型と言うのは、二重まぶたのラインの始まりが目頭から離れている二重のことで、上眼瞼のライン(アイラインを引くライン)と二重がくっつかず平行に走っているので平行型と言います。
では、どんな方でも平行型の二重になれるのでしょうか?
一般に美容外科のカウンセリングで平行型の二重を希望すると、二重の手術と一緒に「目頭切開」をすることを勧められる事が少なくありません。「目頭切開」は、「蒙古ひだ」という目頭に被さる皮膚を取り除く手術ですが、平行型にするために蒙古ひだを取り除く必要があると説明があるとのことです。
実際、最近はメールの問い合わせなどで、こんな質問をよく戴きます。
「以前カウンセリングに行ったクリニックで平行型の二重にしたいと言ったら、目頭切開が必要と言われました。できれば目頭を切開したくないのですが、どうしても切らないと駄目ですか?」
もちろん、人によって目頭の形態は違うため、実際のお顔を拝見せずにお答えするのは難しいのですが、少なくともすべての方にとってそれが絶対条件でないのは事実です。蒙古ひだの存在は、平行型の二重を作る上で、その可否を左右する大きなポイントである事は間違いありません。

でも、蒙古ひだがあるからと言って、必ずしも平行型の二重にならない訳ではありません。事実、平行型の二重を持っている日本人で全く蒙古ひだの無い方は意外と少なく、程度の大小はありますが、多くの場合蒙古ひだは存在しています。
このひだは、開眼時には上眼瞼の方から覆いかぶさるように内眼角部(目頭の赤い粘膜部分)を隠します。これが、二重の目頭側のラインの始まり(起始部)を隠す原因になります。
この隠れた状態が、「末広型の二重」です。
ということは、この襞(ヒダ)が覆い隠さない高い位置に二重を作れば、二重の起始部は隠れることが無くなり、平行型の二重になります。この位置は、当然それぞれの方の蒙古ひだの形態で違ってきます。

それを知るためには、目を閉じた時の蒙古ひだの形状を確認する必要があります。
眼を開けている時には、上眼瞼のどこから蒙古ひだが始まっているのかはっきりしませんが、目を閉じるとそのはじまりがおおよそ分かります。

この蒙古ひだの始まり(上端)の位置より二重の始まりが低いと、末広型になります。ちなみに二重の始まりが低いという事は、幅の狭い二重である事を意味します。
逆に、この位置より二重の始まりが高ければ、平行型になります。
つまり、蒙古ひだの有無ではなく、蒙古ひだと二重の幅の力関係で、平行型になるかならないかが決まるという事です。

ということは、二重の幅が同じでも蒙古ひだの大きさによって、平行型になる場合とならない場合が当然出てきます。
蒙古ひだが小さい方は、襞の始まりの高さも低いため、それほど幅広の二重にしなくても平行型になりますが、蒙古ひだが大きく発達している方は襞の始まりの位置も高いため、余程広い二重にしないと平行型にはなりません。
二重の幅はどこまでも広くできるものではなく、特に限界を超えて広くすると当然不自然になってしまいます。無理な幅の二重を作ると、二重のラインが中央部にしかつかないなんて事もあります。
ですから、蒙古襞が非常に大きい方は、現実的には、蒙古ひだの始まりの高さを下げるために目頭切開が必要になります。それほど蒙古ひだが大きくない場合でも、二重の幅をあまり広くしたくない方が平行型にする場合は、目頭切開が必要です。
つまり、目頭切開は平行型の絶対条件ではなく、平行型のハードルを下げるためにある治療なのです。平行型の二重にとって、蒙古襞は邪魔ものであることは間違いないのですが、二重のデザイン次第では、その邪魔ものを排除しなくても平行型に出来るケースが多くあると言う事です。
ではここで、実際の症例で二重の幅と蒙古ひだの関係を確認してみましょう。今回は、クリニックのスタッフに協力してもらいました。(一部はモニターの方です。)

まず一人目です。
閉眼時の瞼を見ると、蒙古ひだより二重のラインが下にあります。
この場合、やはり開眼時の二重は末広型です。

では、お二人目。
二重の幅自体は先ほどの方とほとんど変わりませんが、それ以上に蒙古ひだが小さく、二重の方が上にあります。
開眼時を見ると、控え目ではありますが、確かに二重は平行型です。

では、3人目。
ちょっとややこしいタイプです。
この方は、右目が控え目な平行型、左目は末広型です。

では、閉眼時を見てみましょう。
ちょっと分かりにくいですが、やはり右目の蒙古ひだが左に比べ小さく、こちらだけ二重のラインが上にきています。
そのため、左右の二重の形状に違いが出たと考えられます。
如何ですか?
人によっては、蒙古ひだがどこまであるのか分かりにくい場合もありますし、二重のラインが目頭側であやふやになってしもうこともあるので、これだけですべて判断ができるとは限りませんが、一つの目安にはなると思います。
最後に一つ。蒙古ひだが残っている方の平行型二重には共通する1つの特徴があります。
[蒙古ひだの形状]
これは、平行の二重のラインの下に、蒙古ひだが作る斜めのラインが出来てしまう事です。このラインの現れ方は、元の蒙古ひだの大きさや二重の幅などで変わってくるため、非常に目立つ場合もあれば、よく見ないと分からないほど薄い場合もあります。
ただし、これは手術で平行型にした方だけに出来るというものではなく、生まれついての平行型と言う方でも蒙古ひだがあれば多少なりとも現れます。タレントさんやモデルの写真で確認して頂ければ分かりますが、けっこうな確率でこのラインは認められます。もちろんこの方たちがみんな手術を受けている訳ではありませんよね。
ですから、これについてはあまり気にしない方が良いと思います。(今まで気にしていなかったのに、今回の話で気になりだしてしまった方、ごめんなさい。)
いずれにせよ、蒙古ひだの存在を理由に平行型の二重をあきらめている方、今の目頭の形のままで絶対無理なのかどうか、もう一度ご相談されてみては如何でしょうか。

これを考えるためには、目の大きさとは何なのかということから考えなくてはなりません。

いわゆるぱっちりとした目は二重が広い目というより、瞳が大きく出ている目です。
どんなに広い二重にしても瞳があまり見えていなければ、ぱっちりとは見えません。
それどころか幅が広くなればなるほど重たい眠たそうな目に見えてしまいます。
一重の方は、まぶたの皮膚がまつげの上に被さり、これが瞳を隠している事が多いので、二重になることで余った皮膚が折り畳まれまつげに被さらなくなると、その分瞳が出てきます。つまり、一重のときよりパッチリします。
ですが、もともと二重の方がさらに二重の幅を広くしても瞳の出方は変わりません。無理に広くすると眼が開きづらくなり、返って瞳が隠れてしまうこともあります。
上に出ている写真の方も、埋没法で二重を広くしたら、友達から眠そうな眼だと言われるようになってしまったそうです。
瞳が今以上に見えるようになるためには、目を開ける力を強くしなければなりません。
いわゆる目力をアップさせなければいけないという事です。
目力を上げるためには、目を開ける筋肉を強化する(ゆるみを取る)手術、つまり眼瞼下垂手術が必要です。
基本的には切開法の二重の手術と同じように二重のラインを切開して行う手術ですが、最近では二重の埋没法手術のように、目の裏側から糸で筋肉を縫い縮める目力アップ法でも同様の変化を出せるようになりました。
目力がアップすると二重が深く折りかえるため、今までと同じ二重のラインで手術を行った場合に見た目の二重の幅が狭くなってしまいますが、たとえそうなっても目は大きくパッチリ見えます。
二重の幅を狭くしたくない方はラインも変更することをお勧めします。

ちなみに先ほどの写真の方は、同じラインで眼瞼下垂手術を行いました。
二重が狭くなったにもかかわらずパッチリして見えます。

涙袋は、眼の下にできるふくらみで、別名「涙堂」とも呼ばれます。
普段から涙袋のふくらみがある方もいらっしゃいますが、一般的には笑ったり目を細めたりする事によってさらに大きく盛り上がります。
これは涙袋が眼輪筋という目を囲む筋肉の厚みによるふくらみで、眼輪筋に力が入る、つまり笑ったりするとこの筋肉がさらに盛り上がるためです。
言ってみれば、「涙袋は眼輪筋の力こぶ」です。二の腕の力こぶも、マッチョで普段から隆々と盛り上がっている人から、細うでに見えても力を入れると結構盛り上がる方、まったく筋肉が無い虚弱体型の方までいろいろいらっしゃいますね。
涙袋もこれと一緒で、笑ってもほとんど膨らまない方、普段はほとんど無くても笑顔の時には涙袋が出来るという方、普段からぷっくり盛り上がっている方まで様々です。
ごく稀に、涙袋を消したいというご相談がありますが、ほとんどの方はふっくらとしたチャーミングな涙袋を作ることを希望されます。
では、なぜ涙袋があると雰囲気が良くなるのでしょうか?また、涙袋にはどんな意味があるのでしょうか?
涙袋には大きく分けて5つの意味があると考えています。
「でか目」は、涙袋があることによってこの涙袋の下縁まで眼の存在感が広がるため、その結果眼が大きく見えるというものです。もちろん眼自体が大きくなるわけではありませんが、一重の方が二重にした時と同様に眼の存在感はぐっと大きくなります。
「癒し目」は、涙袋の膨らみやすいシチュエーションを考えてみればわかりやすいと思います。先ほどもお話ししましたが涙袋はにっこり笑った時に大きく盛り上がるため、普段から涙袋がふっくらしているとそれだけで優しげに見えます。
「3D」とは、いわゆる立体感のことです。一重の方が二重にすると、二重の皮膚の重なりによる厚みで、平面的だった眼に奥行きができます。これと同様に、涙袋があると眼に奥行きができ立体的に見えます。特に東洋人の顔は平面的なので、西洋人よりもこれによる変化は大きいと考えられます。
「ハイライト」については、あまり一般的ではありません。というより私が勝手に言っているだけなのであまり信じない方がいいかもしれませんが、とりあえず説明しておきます。頬がふっくらとしていると、ここにハイライトが当たって頬の周囲が明るくなり若く可愛らしく見えます。いわゆる「ドールチーク」です。これと同様に、涙袋がふくらむとここにハイライトが当たります。それによって目元が明るく見えます。これがハイライトです。
「小じわ」は、涙袋がふくらんだ分だけ小じわが伸び目立たなくなるというものです。でも欲張って涙袋を大きくしすぎると、たるみによる目元のふくらみに見えてしまって逆効果になることもあり得るので要注意です。特に年配で皮膚にハリが無い方は、涙袋がピンポイントで盛り上がらず下に広がりやすいので、慎重にされた方が良いと思います。
涙袋を作るには、ヒアルロン酸や脂肪をを注入する方法が一般的です。
脂肪は半分くらいは半永久的に残るので繰り返しが嫌な方には良い方法です。でも、どの程度残るのかはっきりしないので形の細かいオーダーには答えにくく、また残り方に左右差やムラができる可能性もあるので個人的にはあまり好きな方法ではありません。
ヒアルロン酸注入は繰り返しが必要という欠点はありますが、手軽に涙袋を作れるという点ではお勧めの方法です。もし涙袋のある目元がご自分に合わないと感じた時には、分解注射ですぐに元に戻せます。ですから、気軽に大きな涙袋にもチャレンジできます。
目元に注射を打つのが痛そうで怖いという方がいらっしゃいますが、目元の皮膚は薄く表面麻酔がとてもよく効きます。稀に内出血(青ズミ)が出る方がいらっしゃいますが、最近は特注の極細針で注入するのでめったに起こらなくなりました。
とても手軽に目元の印象を変えることができる涙袋形成、ぜひ一度お試しください。
“ あなたの鼻先はなぜ大きい? PART1~肉まんとシュウマイ
唐突ですみません。
でも、これは鼻先を小さくする上でとっても大切な真理です。(ちょっと大げさかな)
鼻先を小さくしたいと希望される方はとても多く、鼻先を小さくする目的で行われる鼻尖縮小(いわゆるダンゴ鼻形成)は美容の鼻の手術の中では比較的メジャーな手術です。
これは鼻先の軟部組織を除去したり、鼻翼軟骨とよばれる左右に開いた鼻先の軟骨を真ん中に寄せて 縫い合わせることで鼻先を細くする手術です。
でも、この鼻尖縮小を受けたのに鼻先があまり小さくならなかったと感じている方がたくさんいらっしゃいます。
「手術したクリニックで鼻の穴の方(下方向)から写してもらった写真では、確かに手術前より細く尖っているように見えるんですけど、正面から見るとあまり小さくなっていないんです。」
修正のご相談にいらっしゃって、こう言われる方は少なくありません。
「小さくならなかったけど、形だけ変になった」
「逆に大きく見えるようになった」
なんて方もいらっしゃいます。
こういう方は実は「鼻先が大きい以前に、鼻先に見えてしまう場所が大きい」のです!
鼻先が大きいとお悩みのあなた
鏡で自分の鼻先がどこにあるのか見て下さい。

小鼻の上の方から下が全部鼻先に見えているのであれば、まさにこのタイプです。(図参照)
これはとても大切なポイントです。

なぜなら元々鼻先が小さい方の鼻先は、鼻の穴のちょっと上でおしまいで、それより上は鼻筋なのです。(図参照)
そうです。この差は肉まんとシュウマイぐらいあります(失礼な例えですみません)。
つまり、肉まんタイプの方はシュウマイタイプの方の鼻筋の部分まで鼻先に見えてしまっているわけです!

ですから鼻をつまんだように細くする手術、つまり鼻先縮小では、ちょっとやせた肉まんにはなっても
シュウマイにはなれなかったのです!!
ではこの肉まんとシュウマイの差はどこからくるでしょうか?
次回はこの謎に迫っていきたいと思います。
つづきは「あなたの鼻先はなぜ大きい? PART2~鼻尖縮小だけではシュウマイにはなれない?」へ
“ あなたの鼻先はなぜ大きい? PART2~鼻尖縮小だけではシュウマイにはなれない?
前回、ダンゴ鼻で悩んでいるあなたは、もしかしたら「鼻先が大きいのでは無く、鼻先に見える場所が大きいのかもしれない」というお話をさせていただきました。
今回はその原因を考えていきましょう。
鼻を横から見ると、鼻根(目と目の間)から始まって鼻先に向け少しずつ高くなっていきます(A)。 緩やかなスロープを描きながら高くなっていく鼻、まっすぐに高くなっていく鼻などいろいろなタイプがありますが、どんな鼻も必ず高くなる勢いがなくなる場所、つまり角度が変わるポイント(D)があります。その後ピーク(E)に達し、そこからは逆に低く戻っていき口元の方におさまります。

A:順調に高くなるスロープ部分
B:スロープの勢いがなくなってピークに至る部分
C:低くなっていく部分
D:スロープの角度が変わるポイント
E:ピーク
このスロープの角度が変わるポイント(D)がどこにあるかがとても重要です。なぜなら、このポイントを境に鼻筋から鼻先に変わっていく、つまりどんな鼻もこのポイントから鼻先になるのです。
ですから、このDポイントが上の方にあればあるほど、正面で上の方から鼻先に見えてしまいます。前回お話した肉まんタイプです。(図)
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逆にDポイントが下にくれば、その分鼻筋が長く鼻先が小さく見えます。つまり、シュウマイタイプです。(図)
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いわゆる鼻尖縮小で鼻先をつまむように横から寄せても、このDの位置が変わらない限り全体的なイメージは大きく変わりません。
ですから肉まんタイプの方が鼻尖縮小という手術を受けても、幅が狭くなる分多少小さくなることはあっても、大きく変わる、つまりシュウマイタイプに変わることはなかったのです。
もちろん鼻尖縮小を行う際にも、少しでもこのDの位置を下げるような工夫はしていますが、これはかなり困難です。
なぜなら、ご自分の鼻をつまんだ顔を鏡で横から見ていただくと分かると思いますが、単純に幅を寄せると余った皮膚が上に持ち上がり、さらにDの位置が上がってしまうのです。
実際に鼻尖縮小の修正相談にいらっしゃる方の中には、かえって鼻先が大きく見えるようになってしまったという方もいらっしゃいます。これは、このことに原因があると思います。
つまり、鼻尖縮小では何とかDの位置が上に行かないようにするので精一杯で、下げるには別の手術が必要ということです。
つづきは「あなたの鼻先はなぜ大きい? PART3~シュウマイタイプに変わるには?」へ
“ あなたの鼻先はなぜ大きい? PART3~シュウマイタイプに変わるには?
前回、鼻先を小さく見せるためには鼻のスロープの角度が変わる位置を下げる必要があるというお話をしました。
つまり下図で示したような変化です。

この位置は単純に言えば鼻筋と鼻先の境界といえるのですが、ひとまず「境界点」と呼ぶことにします。
では、どうしたらこの「境界点」が下がるのでしょうか。

前述したとおり、単純な鼻尖縮小では鼻先をつまんだような状態になるため、かえって上がってしまいやすく下がることはまずありません。(図)
鼻翼軟骨の寄せ方を工夫したり鼻翼軟骨の一部を採って下に足すといった努力で多少下げることはできるかもしれませんが、これも上がるのを防ぐ程度の変化になってしまうことがほとんどです。
L型のシリコンプロテーゼ?

いえ、これも逆に鼻先が押し上げられアップノーズになってしまうことのほうが多く、無理にプロテーゼで下方向に押し出そうとするとデリケートな鼻先の皮膚に負担がかかり、とても危険です。
プロテーゼを入れた際に、時間とともに皮膚が薄くなって透けて見えてしまったり、場合によっては飛び出してきてしまうといったトラブルを聞かれたことがあるかもしれませんが、そのほとんどは鼻先で無理をした結果生ずる現象です。
鼻尖形成術?

鼻尖形成という手術は、耳介軟骨という耳の軟骨を鼻先に乗せ鼻を高くする手術ですが、これを行うことで少しであれば「境界点」を下げることができます。小さい変化で大丈夫な方や元々それほど大きく下げる必要のない方は選択肢として考えても良いと思います。
こんな感じです。ちょっと下がりましたね。
しかし、肉まんタイプの方がシュウマイタイプに変わるような大きな変化のためには鼻中隔延長という手術が必要となります。

鼻の穴の中には鼻腔を左右に分ける鼻中隔という壁が存在します。これは鼻中隔軟骨と呼ばれる硬い軟骨でできていて、鼻を中から支える柱の役割を担っています。
これに耳介軟骨や肋軟骨など別の軟骨を継ぎ足して、前方や下方に鼻を伸ばすのが鼻中核延長です。これによって、鼻を下に引っ張るように伸ばすことができるため、スロープの角度が変わる位置つまり「境界点」を大きく下に移動させることができます。
鼻中隔延長術 詳しくはこちらここまでを整理すると、
こんなことをお話しさせていただいたと思います。
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まさに肉まんタイプですね。
小鼻の上縁の高さから鼻筋ではなく鼻先になっています。

横から見るとこんな感じです。
境界点が高い位置にあるのがわかりますね。このため鼻筋が短く鼻先が大きく見えます。

この鼻に鼻中隔延長術を行うとこんな感じで境界点が下がります。
4回に亘って鼻先のお話をしてきましたが、そろそろお終いにします。
興味をもたれた方や、もちろん判りにくかった点はメールなどでお問い合わせください。カウンセリングにご来院いただければ、シミュレーションを使って手術した場合の変化を直接見ていただけます。

そう言うとみなさんちょっと戸惑うかも知れません。
「これは正面から見た鼻のお話ではなく、横顔のことです。」
そう言ってもまだ簡単には納得できないでしょう。でも、横顔の鼻の理想形においてこの四角形であることはとても大切です。

三角形の鼻とはつまり、鼻根と口元という上下の鼻の始まりの点と鼻先の頂点でできる三角形で構成された鼻です。
もちろん、人の鼻は図形の三角形のようには先端が尖ってはいませんから、あくまでアウトラインとしてのイメージです。

この鼻先の頂点が上の方にある方はアップノーズという状態で、正面から見ると鼻の穴が見えやすいタイプです。
日本人の鼻は、このアップノーズタイプが多いのですが、これはこれで可愛さや愛嬌がでて見えるという意味では決して悪い形とは言えません。
でも、鼻の穴を今よりも見えにくくしたい方や、可愛さよりもクールビューティーな鼻を望まれる方にとっては、どうしてもこのアップノーズの修正は必要になってきます。

かといって、単純にこの三角形の形を維持したまま頂点を下げると、鉤鼻といっていわゆる魔女の鼻のような状態になります。
鼻下のフェイスラインに対し直角より角度が小さくなるのが正真正銘の鉤鼻ですが、ちょうど直角ぐらいでも、そのままその角度を保って先端に向かう鼻はやはりちょっと鉤鼻っぽく見えてしまいます。
では、その中間くらいが良いのかと言うと、これも中途半端な形でクールビューティーと言うにはもの足りません。
先ほど、中間は中途半端と言いましたが、理想的な鼻は別の意味で中間にあります。
どういった意味かと言うと、口元からの始まりはフェイスラインに対しほぼ直角つまり水平に近くなっているのですが、途中からややアップノーズに角度を変えて先端に至ります。

つまり、鼻根と口元という上下の鼻の始まりの2点以外にカドが二つある状態、つまり四角形になります。これが、鼻は三角形より四角形が理想的と言った理由です。
四角形と言ってもどちらかと言えば台形に近いですし、はっきりとしたカドがない場合もありますが、口元から明らかに途中で角度がかわって鼻先に至るという点で、四角形と言っていいんじゃないかなと思っています。
もちろん、鼻ほど好みが分かれる所も無いので、この形がすべての方にとって理想的という訳ではありませんが、テレビや雑誌に出ている美しい方の横顔を観察すると、この形になっている方が多いのは事実です。

この、三角形と四角形の違いとなる鼻先と口元の間、つまり両側の鼻の間を鼻柱と言います。つまり、三角形の鼻を四角形にするためには、この鼻柱の形を変える必要があります。
それには具体的にどんな手術が必要でしょうか。
鼻先が下がっているタイプの三角形、つまり鉤鼻であれば、余分な部分を削って小さくする治療で四角形にすることが可能です。これも、単純に削るだけでは鼻先が丸くなりすぎてしまうので、鼻先を上のほうに伸ばす必要があったりと、実際に行うとなると意外と難しい手術なのですが、幸い日本にはこのタイプはあまりいらっしゃいません。

四角形の鼻にするベースの鼻としては、どちらかといえばアップノーズ系の鼻が圧倒的に多い傾向があります。
このタイプの鼻を四角形にするためには、鼻柱を下(斜め下方)に伸ばす必要があります。

もちろん、アップノーズの傾向が強い方は、鼻柱が下がって四角形になるだけでは美しい鼻になったとは言えないので、鼻先自体の位置も下げつつ、鼻柱を伸ばす必要があります。
単純なシリコンプロテーゼの挿入などでは、この鼻柱を下げることはできません。それどころか、この鼻柱から鼻先にかけての皮膚は薄くデリケートなので、無理に人工物でここを下げようとすると、皮膚に負担がかかってしまい、そのため皮膚がどんどん薄くなり、最悪の場合、シリコンが皮膚を突き破って出てくることもあります。よって、人工物ではなく、耳介軟骨などの自家組織を移植する手術が必要になります。
鼻柱は、鼻中隔軟骨という左右の鼻を仕切る板状の軟骨が柱となって、それに支えられてその形を保っています。そのため、単純に今の鼻柱に乗せる形で軟骨を足しても柱としての効果は少なく、実際にあまり伸びません。

しっかりと鼻柱を伸ばすためには、この柱である鼻中隔軟骨自体を伸ばす必要があります。
これが鼻中隔延長という手術です。鼻中隔延長という手術は最近ちょっと有名になってきたので、名前をお聞きになったことがある方はけっこういらっしゃると思うのですが、なぜこの手術が必要なのかを本当に理解していらっしゃる方はまだあまり多くはありません。
その大きな理由の一つが、今回のテーマである三角形の鼻を四角形すにることにあることをぜひ憶えておいてください。

今回は基本に立ち返って、プロテーゼを使って鼻を高くする手術、つまり隆鼻術についてお話したいと思います。いわゆる隆鼻術は、シリコンなどを鼻に挿入することで鼻の付け根から鼻先の付近までを高くし、すっきりと通った鼻筋に見せる手術です。
L型のシリコンで鼻先を尖らせる隆鼻術もありますが、あえて鼻先付近までと表現をしたのは、できればプロテーゼで鼻先の形を変えることは避けた方が良いと考えているからです。理由は、鼻先をシリコンで高くするとアップノーズな鼻になってしまうケースが多く、また将来的に鼻先の皮膚が薄くなってシリコンが透けてしまう可能性があるからです。(出てきてしまう恐れもあります。)そういう訳で、プロテーゼを用いた隆鼻術は、鼻根と鼻筋を作る手術と考えています。
鼻は細いほど美しくカッコいいと思っている方がとてもたくさんいらっしゃいます。
実際に、隆鼻術のカウンセリングでプロテーゼのサンプルをお見せすると、
「できるだけ細いものにしてください」と言われることがよくあります。
「どうしてですか?」とお聞きすると、ほとんどの方は
「鼻を細く見せたいからです。」とおっしゃいます。
でも、特に鼻根部に関して言えば、細すぎる鼻根は不自然さや違和感が強くなるばかりで綺麗とは言えません。特に、幅は細いのに高さだけは十分すぎるほど高いプロテーゼは、元々の鼻根との段差でプロテーゼが浮き立って不自然に目立ってしまいます。おまけに、鼻根の両サイドに垂直に近い切り立った面が出来てしまいます。
西洋人のように、よほど鼻が高く彫が深いのであれば、鼻根の両側が切り立っていてもおかしくはありませんが(この場合鼻根の幅も太い)、東洋人でそれも鼻根の幅が細いのにこうなっていると、とても違和感を感じます。

つまり、目標とする高さと幅のバランスが合っていないと綺麗に見えないという事になります。鼻根の鼻の断面図で、この事を少しイメージしてみましょう。
鼻の低い方よりも高い方の方が横のスロープの角度は急になりますが、東洋人ではこのスロープが垂直になることはほとんどなく、きれいなカーブを描きます。

ですから隆鼻術の際には、このスロープの形が自然になるよう気を付けてプロテーゼの形を決めていきます。
この場合、控えめな高さにとどめるのであればプロテーゼの幅も狭くて大丈夫ですが、高くしようとすればするほど、当然プロテーゼの幅も広くなっていきます。

無理に幅の狭いプロテーゼで高さを出そうとすると、先ほど述べたような問題が起こっていきます。
こうなってしまうと、いかにも何かが入っていそうな感じに見えてしまい不自然です。
東洋人でも、鼻が高い方でバランスの良い美しい鼻をしている方の鼻根は、意外と幅があります。(一度気を付けて見てください。)こういった方は、鼻筋がスッと上から下まで通っていて中心が強調されているので、太すぎるという印象には見えません。そして、このほうが鼻の上下のバランスも良く見えます。

美しい鼻の条件はいろいろありますが、その一つに眉間から小鼻に至るまでのサイドラインがスムーズでバランスが良いことが挙げられます。
この左右のサイドラインの幅は、眉間から少しずつ狭まっていき鼻根で最も細くなり、そこから小鼻にかけてまた少しずつ広がっていきます。

分かりやすくするためこのサイドラインを、眉間部、鼻根、中間部、鼻翼(小鼻)部の四つに分類します。
このそれぞれの位置でのサイドラインの幅のバランスが良くないと、全体像として鼻が美しい形に見えません。

この内のどの部分が細すぎたり太すぎたりしても、アンバランスな鼻に見えてしまいます。

例えば、中間部に比べ鼻根部が極端に細いと、鼻根から下のサイドラインが急激にハノ字に広がって行くため、鼻先の方が大きく重たく見えてしまいます。

その高さに比べて細すぎるプロテーゼを入れてしまうと、プロテーゼの両側の辺縁がくっきり浮き出てしまいます。

そうなると、特に元々鼻根が低く、この部分のサイドラインがはっきりしていない方は、プロテーゼの辺縁のラインが鼻根のサイドラインに見えてしみます。
先ほどお話したパターン、つまり鼻根の細すぎるサイドラインになってしまいます。特に中間部から下が太いのにこうなってしまうと、とてもかっこ悪い鼻になってしまいます。
元の鼻の全体像を無視してプロテーゼの形を決めてはならないこと、お分かりいただけたでしょうか。この鼻のサイドラインの形は、今回のプロテーゼの問題ばかりでなく、鼻の様々な手術の仕上がりを考える上で非常に大切なポイントです。
手術自体に問題が無くても、これを無視すると非常にアンバランスな仕上がりになってしまいます。

細すぎるプロテーゼによって鼻根部が細く見えすぎる事の弊害についてお話してきましたが、もちろん鼻根部が太くなりすぎるのも問題です。
プロテーゼを鼻に入れている方で、鼻根部が太くなりすぎている方は意外と少ないと思います。自分では太いと思い込んで気にしてプロテーゼの入れ替えのご相談にいらっしゃる方も、実際にはそれ程太くないケースがほとんどです。
鼻根部が太くなりすぎているケースの多くは、ヒアルロン酸注入によって起こっています。いわゆる鼻の「プチ整形」です。特に、この鼻のヒアルロン酸注入を繰り返している方にこの傾向が見られます。
これは、ヒアルロン酸の特性に注目するとおのずと答えが見えてきます。ヒアルロン酸の特性の一つに、液体に近い素材であるためシリコンプロテーゼと比べると軟らかいという事があります。

そのため、鼻を前方に押し上げる力はプロテーゼと比べて弱く、そのボリュームは前方よりも横方向に広がり易い傾向があります。ある程度までは、注入した量に比例して高くなっていきますが、この時も当然高さに比例して幅も大きくなっていきます。そして、限界を超えるとそれ以上高くならず、横方向にばかりヒアルロン酸が広がってしまいます。
その結果として鼻筋が異様に太くなってしまいます。つまり、ヒアルロン酸は入れれば入れるほど高くなるだけでなく太くなってしまいます。

このことは容易に想像できると思いますが、ヒアルロン酸を注入する量を控えめにした場合でも、先ほどお話ししたように注入を繰り返すことによってだんだん太くなっていきます。
これは、注入されたヒアルロン酸は時間とともにだんだん横方向に広がっていくという特性に原因があると考えられます。

もう少し詳しくお話しすると、一度注入されたヒアルロン酸は、最初の内こそ真ん中に集中し鼻の高さをアップさせるのに貢献していますが、時間とともに横に広がっていき、それとともにだんだん高さも無くなっていきます。

このため、ヒアルロン酸で中心がしっかりとしたシャープな鼻筋を長く維持するのは中々難しいと言えます。

こうして横に広がり高さが無くなってしまうと、当然物足りなくなりますから、ヒアルロン酸を再度注入することになります。
でもこの時の状態は、高さこそ元の鼻に近くなっていますが横方向に広がる形でヒアルロン酸が残っています。
つまり、すそ野状に広がったヒアルロン酸の上にさらにヒアルロン酸を注入することになるため、同じ高さでも前回の注入時より太くなります。これを繰り返すことによって、どんどん太くなってしまうという訳です。

毎回、同じように注入してもらっている筈なのに、太くなってしまった気がするという方は要注意です。
一か所に大量にヒアルロン酸を注入したり、一回量は少なくても頻回に注入を繰り返すとヒアルロン酸が吸収されにくくなるため、皮肉なことに太くなってしまった鼻ほど中々戻らない傾向があります。
鼻の「プチ整形」を繰り返している方で、ソーセージのように太い鼻筋になっている方を時々見かけますが、こんな方に限って注入を中止してもなかなか元の鼻には戻りません。
明らかに太くなってしまっている様なら、ヒアルロン酸の分解注射で一度元の状態に戻して再度注入されると良いと思います。