
鼻中隔延長術とはどうやって手術をするのか、また、どういった効果があるのか、どんな形の鼻が鼻中隔延長術を必要とするのか、といったことを解説いたします。
ゴローズバーの芸人さんの整形手術のシミュレーションでよく取り上げられるのが、大島美幸さんのブタっ鼻です。
| [ブタっ鼻 前] | [ブタっ鼻 横] |
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そもそもブタっ鼻とはなんでしょう。ブタっ鼻というのは鼻先が上を向いていて、鼻の穴が正面から見えてしまう鼻、美容外科的には短鼻と呼ばれるものがこれに相当します。

これを修正するには鼻先を下方に向かって伸ばす手術が必要です。これが、鼻中隔延長術と呼ばれる手術です。
10年前には鼻中隔延長術はありませんでしたので、鼻の美容整形手術といえば、鼻筋を高くする隆鼻術が代表的なものでした。
隆鼻術には医療用シリコンでできたプロテーゼと呼ばれるものを鼻筋の土台となっている鼻骨と軟骨の上に挿入します。
| [I型プロテーゼ] | [L型プロテーゼ] |
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L型をしたプロテーゼを鼻先まで挿入すれば、鼻先も持ち上げることができるため、鼻先がツンとしていて鼻筋が通った鼻を作ることができます。
鼻先は前方に高くなると同時に、上向きになります。鼻先が上を向くのはL型プロテーゼに限ったことではありません。

ここでお見せする写真(写真 A)は、アメリカのとても有名は鼻の美容形成外科医Dr. Sheenの教科書に掲載されている例です。
鼻先の軟骨を整えることによって鼻先を高くツンとさせていますが、ちょっと上向きになってしまっています。
Dr. Sheenやアメリカに住む東洋人の患者様はこれをよい結果と考えているかもしれませんが、私たち日本人の感覚からすると余り好ましくありません。
鼻先を高くしても鼻先が上を向いたブタっ鼻にならないようにするためにはどうしたらいいかと考えて、私が発明したのが鼻中隔延長術です。
今から13年ほど前(1996年)から始めたものですが、形成外科や美容外科の学会で発表するうちにどんどん広まって、いまでは多くの美容外科クリニックで行われるようになってきました。
2000年に韓国の学会で鼻中隔延長術を発表しましたが、その後急速に韓国内で広まり、今では日本以上に韓国で普及しています。

鼻先が上を向いた短い鼻や鼻先が低い鼻は、どうしてそうなっているのでしょう?
”
解剖の図にあるように鼻は骨と軟骨でできた土台の上に皮膚がかぶってできています。
ちょうど正面で見た時の鼻の上1/3は骨が土台になっています。
中央1/3は鼻中隔軟骨と呼ばれる板状の軟骨が左右の鼻腔を分ける壁になっています。

それを柱として左右の上外側鼻軟骨がちょうど家の屋根のようにくっついています。
この上1/3の骨と中央1/3の鼻中隔軟骨と上外側鼻軟骨はお互い強固に連結しています。
一方、下1/3は蝶々の羽のような形をした大鼻翼軟骨と呼ばれる左右2枚の軟骨が土台になっています。

大鼻翼軟骨の内側部分が鼻の穴の間にある鼻柱と呼ばれる部分の支えとなっています。
折れ曲がりの角に当たる中央の部分は鼻尖の先端に相当し、外側部分が残りの鼻尖を支えています。
大鼻翼軟骨の内側部分は鼻中隔軟骨の下縁(尾側縁)と、外側部分は上外側鼻軟骨と接していますが、このつながりは非常に緩くてあそびがあります。
そのため、鼻先を摘んで動かしてみると、上下・前後・左右に動かすことができます。
鼻先が上を向いた短い鼻や鼻先が低い鼻は、どうしてそうなっているのでしょう?

鼻尖にある大鼻翼軟骨を後ろと上から支えている鼻中隔軟骨が小さいと、大鼻翼軟骨の位置が上方や後方にずれてしまいます。
大鼻翼軟骨が上の方にずれた鼻は鼻先が短くて上を向いてしまいます。
後ろにずれた鼻は鼻先が低くなります。つまり、鼻中隔軟骨の発達が悪いことが短鼻や低鼻の原因なのです。
上を向いた鼻先や低い鼻先を治すにはどうすればいいでしょう?

鼻先を下へ伸ばしたり、前方に高くしたりするためには大鼻翼軟骨を下方や前方に移動させる必要があります。
それには鼻中隔軟骨を下方や前方に拡大しなければなりません。これを可能にするのが鼻中隔延長術です。

軟骨を採取する場所は、鼻(鼻中隔)の軟骨か耳の軟骨か、胸の肋骨の内側の部分にある肋軟骨の3ヶ所から選択することになります。
※2015年当時の記事となります。
現在ヴェリテクリニックでは鼻中隔軟骨を第一選択に考えています。
何故かと言いますと、鼻中隔軟骨は平らでしっかりとした硬さがあるため、延長に用いやすいからです。
さらに、鼻の手術と同じ所から採取するため、余分な皮膚切開や傷痕を作る必要がありません。
鼻中隔軟骨がどこにあるかと言いますと、鼻の穴の中に指を入れてみて左右の穴を隔てている壁を触っていただくと、ちょうど穴の入口から5㎜から10㎜ほど奥に硬い板が触れると思います。これが、鼻中隔軟骨の先端です。

鼻中隔軟骨はそこから上方と後方、つまり鼻の奥に向かって約3~4㎝ほどまっすぐに伸びて、左右の鼻の中を隔てている骨につながります。
一般的な日本人の鼻中隔軟骨は厚みが1㎜から2㎜、大きさが3㎝×4㎝のかなりしっかりした平らな板です。
この鼻中隔軟骨を全て取り出してしまいますと、鼻筋中央1/3と鼻尖を後方から支える柱が無くなってしまうため、鼻が陥没してしまいます。

鼻中隔軟骨を部分的に残せば、鼻が陥没することはありません。
しかし、鼻中隔延長術を行った時は、高く・長く伸ばした鼻先からの負担を鼻中隔が支えなければなりません。
鼻中隔軟骨を沢山切り取ってしまうと残った鼻中隔の強度が弱くなって、鼻が曲がったり、崩れたりする危険が高くなります。
この危険性を避ける為、約1㎝の軟骨を前方と下方にちょうどL型に残して、その奥の軟骨を採取します。
鼻中隔軟骨は先ほども述べたように、まっすぐで十分な硬さをもっています。ただし、低鼻や短鼻の方では問題があります。
というのは、鼻中隔軟骨が小さいために鼻先が低かったり、短かったりするわけですから、低鼻や短鼻の方の鼻中隔軟骨はもともと小さいわけです。
そのため、採取した鼻中隔軟骨が小さく、しかも軟らかいことが多いため、鼻をしっかりと伸ばそうとすると強度や大きさが足りないことがあります。
実際、ヴェリテクリニックでも鼻中隔軟骨を用いる予定で手術を始めましたが、採取できた鼻中隔軟骨が1㎝ほどしかなくて、鼻先を全く延長できなかったことがあります。
そんな時は、やむなく耳の軟骨を使うことになります。そういった例は10%ほどあります。
また、鼻中隔軟骨だけで十分な強度が得られない時には耳の軟骨を併用することもあります。そのようなケースは30%ほどあります。
耳の軟骨を併用したにもかかわらず、十分な延長が得られなかったり、土台の強度が弱くなって傾いてしまったりしたために肋軟骨を用いて手術をやり直した例もこれまで5例ほどあります。
延長材料の第2選択としては耳の軟骨があります。
耳を触っていただくと、耳たぶは非常に軟らかく、その他の部分はやや硬いことが分かります。
これは軟骨という芯が入っているためです。この芯、すなわち、軟骨を全て取り出すと、耳はふにゃふにゃになってしまいます。

取り出しても、耳に目立った変形が起こらない部分というと、耳甲介と呼ばれる耳の中央の貝殻のような形をした部分か、耳珠と呼ばれる耳の穴の前側の小さな突起の部分です。
耳甲介(貝殻部分)の軟骨を採取するには耳の後ろ側の溝に合わせて皮膚を切開します。術後の傷痕は耳の後ろですし、溝に一致するため目立つことはありません。
耳甲介軟骨を全部切り取りますと、耳全体がやや後方に倒れることがありますが、変形は目立ちません。立ち耳の方では立ち耳が治ります。
さて、耳甲介の軟骨は大きくとっても3㎝×2㎝までですし、貝殻のように弯曲しています。

延長術に使用するためにはまっすぐな素材が必要ですので、3㎝×2㎝の軟骨を2つに分けて彎曲が矯正されるように2枚の軟骨を縫い合わせます。
そうすると、2枚重ねになった2㎝×1.5㎝の比較的まっすぐな軟骨が手に入ります。
もう一つ、耳から軟骨を採取できる部位として、耳珠と呼ばれる耳の穴の前にある突起の部分があります。

実際にはこの突起した部分は温存し、耳の穴の中の壁面を裏打ちしている軟骨を採取します。
それには耳の穴の中に2㎝ほど切開します。傷痕は耳の穴の中にあるため全く目立ちません。
ただし、術後に耳の穴の壁がやや膨らんで耳の穴の中が狭くなることがあります。iPodなどのイヤホーンを装着しづらくなりますので、術後1週間後からイヤホーンや耳栓を装着して耳の穴が狭くなるのを防ぐ必要があります。
耳珠から採取できる軟骨の大きさは2㎝×1㎝です。
耳珠の軟骨は耳甲介ほどではないのですが、やはり彎曲していますので、延長に用いるとなると2枚重ねにして彎曲を矯正しなければなりません。そのため、左右両方から採取する必要があります。
胸には左右に12本ずつ肋骨があり、胸の真ん中にある胸骨と呼ばれる硬い骨と結合しています。
肋骨は胸骨と結合する手前で骨から軟骨に代わります。この部分を肋軟骨と呼びます。
肋骨が硬い骨であるのに対し、肋軟骨はしなやかで、このしなやかな肋軟骨があるおかげで、われわれは呼吸をする時に胸郭という胸の骨組を広げたり縮めたりできるわけです。

さて、肋軟骨の中でも上から数えて7番目の肋軟骨が一番大きいと言われています。そのため、鼻中隔延長術ではこの7番目の肋軟骨を用いています。
女性では乳房の下の溝に合わせて皮膚を3㎝切開します。男性では乳首より5㎝ほど下方を同じく3㎝ほど切開します。そこから、約3から4㎝の肋軟骨を採取します。
採取した肋軟骨を薄く削って1.5㎜ほどの厚さにします。しかし、肋軟骨は軟骨繊維にねじれがあるため、分割すると弯曲する性質があります。
10代の若者の肋軟骨は特にねじれが強いため、鼻中隔延長術には使えません。
肋軟骨の中心を通るようにスライスできれば、まっすぐの板をつくることができますが、これは簡単ではありません。

弯曲した時には2枚の軟骨板を重ね合わせて縫いつけることによってゆがみを矯正します。
肋軟骨を用いれば、鼻先の皮膚が伸びる限界まで十分な延長量が得られます。
どの軟骨を選択するかですが、第一選択としては鼻中隔軟骨を考えるようにしています。

ただし、診察時に鼻の穴の中に指を入れさえていただいて、鼻中隔軟骨の先端の位置と軟骨の硬さを調べさせていただきます。
鼻中隔軟骨の先端が、穴の入口より10㎜以上奥にある方や、鼻中隔軟骨がふにゃふにゃに軟らかい方では鼻中隔軟骨をお薦めできません。
そういった方には肋軟骨を使用することをお薦めします。
一応の目安として延長量が5㎜以上必要な方や、以前の外傷や手術や感染のために鼻先の皮下に瘢痕があって鼻の皮膚が伸びにくい方にも肋軟骨が適しています。
肋軟骨を用いれば、皮膚が伸びる限界まで鼻先を高く、長くすることができますし、術後に鼻先の強度が弱くて傾いてしまうことも少なくなります。
| [肋軟骨を用いた鼻中隔延長 症例 1] | [肋軟骨を用いた鼻中隔延長 症例 2] |
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手術をさせていただく術者としては、十分な大きさと強度の軟骨が手に入れば、手術が非常にやりやすくなりますので、肋軟骨をお薦めしたいところです。
しかし、鼻をきれいにするために胸に切開を受けるというのはなかなか受け入れにくいものでしょう。

胸に切開を加えることや傷痕ができることに抵抗のある方では、鼻と耳の軟骨を併用することになります。
その時は延長量がやや少なくなることをご了承して頂くことになります。
鼻中隔延長術では希望される鼻の形にするために、鼻先をどの方向にどれだけ伸ばしたらよいのかを決定するのが非常に大切です。


鼻中隔延長術は鼻先が短い、あるいは鼻先が低い原因となっている小さくて短い鼻中隔軟骨の下縁に軟骨を継ぎ足して延長する手術です。
鼻中隔軟骨の下縁は鼻の穴の中に指を入れてみて左右の穴を隔てている壁を触っていただくと、ちょうど穴の入口から5㎜から10㎜ほど奥に堅い板が触れると思います。
鼻が長い方では穴の入口から直ぐの所に触れます。一方、鼻が短い方では10㎜以上奥にあります。
【鼻が長い方】

【鼻が短い方】

この鼻中隔軟骨の先端が入口近くまで伸びてきている方に比べると、軟骨の先端が奥にある方では、大きな移植軟骨が必要になりますし、鼻中隔軟骨の先端を探し出すのも難しくなります。また、鼻先が傾く危険も高くなります。

手術は両側の鼻の穴の中に切開を加えて行うクローズ法と鼻の穴と穴の間の鼻柱と呼ばれる部分にも切開を加えるオープン法があります。
鼻の穴の小さい方では延長する移植軟骨を鼻の穴の中に通すだけでも大変です。
実際、これまで、小さな鼻の穴を通して手術をしたために、移植した軟骨が壊れてしまい、オープン法に切り替えて手術した例があります。

また、クローズ法では左右のバランスを整えるのが難しく、鼻先や鼻柱が傾いてしまった例もあります。
そこで、ヴェリテクリニックでは鼻の穴が大きな方で延長量が少ない方にはクローズ法を行っていますが、約8割のケースではオープン法を行っています。
鼻中隔延長術では希望される鼻の形にするために、鼻先をどの方向にどれだけ伸ばしたらよいのかを決定するのが非常に大切です。
どの方向というのは、大まかに言えば次の4パターンがあります。

1:鼻先を下へ伸ばす
鼻先の高さが今以上に高くならないように鼻先を下へ伸ばす。

2:前方斜め下に伸ばす
鼻背のラインに合わせて前方斜め下に伸ばす。

3:鼻先を高く
長さが変わらないようにまっすぐ前に伸ばして鼻先を高くする。

4:鼻先がややアップノーズに
むしろ、鼻先がややアップノーズになるように前方斜上に伸ばす。
実際にはこの4パターンの中間の角度にすることも可能です。
この延長方向を決めるためには術前のシミュレーションが非常に大切です。もちろん計画通りに手術を進める技術もそれ以上に重要です。
延長する量というのも、少なくては物足りないでしょうし、かといってたくさん伸ばせばいいというものでは決してありません。
ちょうどいいかげんの延長量を決めるには、やはり術前のシミュレーションが大切です。術中に延長量を見極める観察力も非常に重要です。

きれいな鼻先を作るためには、鼻先の中でもどこを延長するのか、また鼻中隔延長術に合わせて、鼻筋を高くする隆鼻術や眉間のプロテーゼを同時に行うことも少なくありません。
【鼻先の上の方を延長】

術後の仕上がりにとって、もう一つ大切なことは、鼻先のどの部分を延長するのかを選ぶことです。
鼻先の上の方か、鼻先と鼻柱の中間部か、もっと下の鼻柱部を中心に移動するのかによってできあがる鼻の印象が全く違ってきます。
【鼻先と鼻柱の中間部を延長】

【鼻柱部を中心に移動】

【[鼻柱部を中心に移動 ややアップノーズに]】

【鼻中隔軟骨の先端に軟骨を縫いつけ、大鼻翼軟骨を移動】

鼻中隔延長術では鼻中隔軟骨の先端に軟骨を縫いつけます。
この継ぎ足した軟骨の先端に鼻先の軟骨(大鼻翼軟骨)を縫い寄せることによって、大鼻翼軟骨を前方や下方に引っ張り出してきます。
【大鼻翼軟骨の先端に軟骨を積み重ねて、高さや形を整えます】

鼻先の土台となっている大鼻翼軟骨が移動することによって鼻先全体が伸びてくることになります。
大鼻翼軟骨が大きくてしっかりしている方では、大鼻翼軟骨を引っ張り出すだけで素敵な鼻先を作ることができます。
しかし、そういったケースは稀で、大鼻翼軟骨を移動するだけでは鼻先の高さやシャープさが足りません。
そこで、大鼻翼軟骨の先端に軟骨を積み重ねて、高さや形を整えます。これには、比較的軟らかくて加工のしやすい耳の軟骨を用います。
鼻中隔延長術を希望される患者様の多くは、鼻筋があまり通っていません。
また、鼻中隔延長術によって鼻先が高くなると、鼻筋と鼻先の高さのバランスが悪くなって、鼻先だけが妙に飛び出てしまいます。

そのため、鼻中隔延長術に合わせて、鼻筋を高くする隆鼻術や眉間のプロテーゼを同時に行うことが少なくありません。というか、鼻中隔延長術だけ単独で行うケースは稀と言えます。
もちろん、隆鼻術や眉間のプロテーゼが必須ということではありせんので、患者様の現在の状態と希望される鼻の形を考えて検討する必要があると思います。
【他院でプロテーゼ、鼻尖縮小を受けたら鼻先が上を向いてしまった】

L型プロテーゼを入れて鼻を高くしてもらったら、鼻先が上を向いてしまった。あるいは、鼻尖縮小を受けて鼻先を細くしてもらったら、鼻先が上を向いてしまった。
そういった原因で上を向いた鼻先を修正したいという希望を、沢山の患者様からお聞きいたします。
【前方へ伸びた分だけ上に向かって縮もうとする】

L型プロテーゼにしろ、鼻尖縮小にしろ、鼻先を高くするような操作を加えると鼻先は上を向いてしまいます。
これはちょっと不思議なことに聞こえますが、なぜ鼻先が上を向いてしまうのかと言いますと、鼻先の皮膚は余裕がなく、前方へ伸びた分だけ上に向かって縮もうとするためです。
また、鼻先を支えている大鼻翼軟骨とよばれる軟骨は頭側から鼻中隔軟骨と外側鼻軟骨によって固定されていますが、その固定が弱いため、鼻先を前に伸ばすと大鼻翼軟骨(鼻先の軟骨)が頭側にずれやすいからです。
【プロテーゼの周りにできた被膜組織(カプセル)】

L型プロテーゼのために上を向いた鼻先を修正するにはL型プロテーゼを抜去しなければなりません。
プロテーゼを抜去しても、鼻先は下に動きません。それは、プロテーゼの周りにできた被膜組織(カプセル)が鼻先を上に引っ張っているからです。
【鼻先が硬いケースで肋軟骨を用いた症例】

プロテーゼを抜去し、被膜(カプセル)を切り取りますと、やっと鼻先を下へ伸ばすことができます。
もちろん、下に伸ばすためには鼻中隔延長術が必要です。
以前の手術による瘢痕が強くて鼻先が硬いケースでは肋軟骨を用いるのが適しています。しかし、状態によっては鼻の軟骨でも修正が可能です。
【鼻の軟骨を用いて修正した症例】

上向きになった鼻先を延長したところで、鼻先を再度高くして鼻筋を通す必要があります。もともと入っていたL型プロテーゼをそのまま使うことはできません。
術前の鼻筋が気に入っていらっしゃる患者様では、もともとはいっていたL型プロテーゼをトリミングしてI型プロテーゼにして用いることがあります。
しかし、ほとんどのケースでは鼻中隔延長術によって鼻先の高さが術前と変わりますので、鼻筋の高さも変えた方がバランスがよくなります。
L型プロテーゼの入っている患者様ではどのような鼻筋を希望されるのか相談させていただいております。
今の鼻筋に満足されているのか?もし、満足されていないなら、どのような変化を希望されるのかを具体的にうかがわせていただきます。
例えば、鼻筋の始まりとなる、鼻とおでこの境をもっと上に上げて鼻筋を長くしたいのか、おでことの境を下げて鼻筋を短くしたいのか。
鼻筋の巾に関して、細くするのか太くするのか。横から見た時のラインをストレートか、アップノーズ系のカーブか、わし鼻風のカーブかといった具合です。
鼻尖縮小や鼻尖形成術を受けたために鼻先が上を向いてしまった方の修正術はL型プロテーゼの症例より修正が困難です。
というのは、手術によって鼻尖の大鼻翼軟骨が切り取られたり、折れ曲げられたりして変形していますので、延長術で大鼻翼軟骨を引っ張り出す時にきれいに縫い合わせることができません。
また、鼻尖縮小や鼻尖形成術によってできた硬い瘢痕組織のために鼻尖の皮膚が伸びにくくなっています。
先ほども述べましたように、鼻先の瘢痕拘縮が強い患者様では肋軟骨を延長術に用いる必要があります。
鼻先を下へ伸ばしたり、前方に高くしたりするためには大鼻翼軟骨を下方や前方に移動させる必要があります。
それには鼻中隔軟骨を下方や前方に拡大します。



正常に延長されます。
鼻中隔延長術によって鼻先を伸ばしたことによって、鼻先が右か左に倒れてしまうことがまれにあります。
この原因としては、延長に用いた軟骨が弯曲していたために鼻先が真ん中からずれてしまうことがあげられます。



鼻先が曲がってしまう。
特に耳の軟骨は元もとまっすぐでないため、彎曲を引き起こしやすいと言えます。
鼻中隔軟骨は比較的まっすぐな形をしていますが、それでも生まれつきや過去のケガが原因で曲がっていることが時にあります。
もう一つの肋軟骨は厚みが1㎝近くある棒状の軟骨ですが、延長術に用いるためには薄く削る必要があります。
肋軟骨は削ると弯曲する性質がありますので、2枚の軟骨板を重ね合わせて縫いつけることによってゆがみを矯正しなければなりません。
まっすぐに矯正できないまま、肋軟骨を用いると鼻先が曲がってしまいます。
まっすぐの軟骨を用いて延長しても鼻先が傾いてしまうことがあります。それは、左右の鼻尖の軟骨を移植して延長した鼻中隔に縫いつける時に、左右の同じバランスで縫いつけないと傾いてしまいます。
特に、鼻尖縮小や鼻尖形成やL型プロテーゼを受けたことがあるケースでは鼻先の軟骨の周りに硬い瘢痕組織ができています。
その硬さに左右差があると、同じように左右の軟骨を縫いつけても、縮もうとする力に左右差があって鼻先が傾いてしまいます。
また、以前の手術で鼻先の軟骨(大鼻翼軟骨)が傷ついていたり、変形していたりすると、やはり左右のバランスを合わせることが難しくなって、鼻先が傾く危険が高くなります。

軟骨自身の変形や、鼻先の軟骨の周りに硬い瘢痕組織ができている場合。

まっすぐな軟骨を挿入しても・・・

硬さに左右差があると、鼻先が傾いてしまいます。
従って、鼻中隔延長術に伴う鼻先の傾きを避けるためには、まっすぐの軟骨を選んで用いる。
また、できるだけ強い軟骨をもちいる。耳の軟骨よりは鼻中隔軟骨や肋軟骨が好ましい。
また、過去に鼻先に手術を受けたことのあるケースでは鼻先の軟骨を縫いつける時に縮もうとする力のバランスを左右で合わせるように縫いつける位置を工夫する。
以上の点に注意して鼻中隔延長術を行わなければなりません。
もし、鼻中隔延長術に受けたことによって鼻先が右や左に傾いた時はどうすればよいか?曲がった軟骨が用いられている時は、まっすぐの軟骨に置き換える。移植軟骨の強度が弱い時にはもっと硬い軟骨(耳よりは鼻中隔軟骨、鼻中隔軟骨よりは肋軟骨)に置き換える。あるいは、延長量を少なくする、すなわち、長くした鼻先を短くする。もうひとつ、鼻先の軟骨の延長量を左右で変えて、縮もうとする力のバランスを左右でそろえる。
こういった処置によって、傾いてしまった鼻先を修正することができます。どの方法で行うかは、傾きを引き起こした原因によって選択します。
中でも、大学病院などで形成外科を専門とする医師が多く所属する、日本美容外科学会の厳しい基準をクリアし、「専門医」として認定された医師も在籍しております。
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まずは理想やお悩みをじっくりとお聞きし、施術の可能性だけでなく、
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そのうえで、患者様の状態をしっかりと確認し、
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