
鼻のバランスと言うと高さが問題となる事が多いのですが、正面から見た鼻の全体像のバランスに注目した場合は、このサイドラインの形がとても大切になります。

ちなみにサイドラインという言葉は全くのオリジナルで、医学的な表現ではありません。
あえて医学的な表現をするのであれば、side line というより lateral line というほうが正しい気がしますが、カタカナで「ラテラルライン」といってもピンとこないので勝手に「サイドライン」と言っています(ちなみに英語辞書でlateral lineを引いたら 魚の側線と書いてありました。)。

このサイドラインを4部位に分けたのが下のイラストです(これもオリジナルです)。
この四つの中で、一番下の鼻翼部は字のごとく鼻翼の皮膚の形状で形が決まります。ですからこの形を変えようとすると、「鼻翼縮小」と呼ばれる鼻翼の一部を切除する手術が必要になります。
(この鼻翼を大きくしたいという方はほとんどいらっしゃらないと思うので、一般的には「形を変える=小さくする」と考えて良いと思います。)
手術法は様々ですが、鼻翼という軟部組織の手術ですので技術的にはそれほど大変ではありません(意外と奥の深い手術ですが)。
でも、この鼻翼以外のサイドラインの形状は骨で出来ているため、ここを小さくしようとするとどうしても骨を切る手術、いわゆる「鼻骨骨切り」が必要になります。

この事を説明するために、久々にサカモト君に登場していただきましょう。
頭蓋骨を正面から見ると、鼻があるはずの部分にはぽっかり穴が開いています。
よく見ると、上(鼻根)と横の方にだけかろうじて骨が存在します。このぽっかり空いた穴には実際には軟骨という軟らかい骨が存在し、鼻を形作っています。
ですから、多くの鼻の手術はこの軟骨の形を変えたり足したり削ったりという方法で行われています。
でもサイドラインの形を変えるためには、鼻翼以外はこのかろうじて存在する鼻の骨の形状を変える必要があります。つまり、「鼻骨骨切り」が必要になります。


拡大した写真で見ると、青い点線で書いた所がサイドラインになります。
この骨でできている眉間部、鼻根部、中間部の中で、眉間部についてはどちらかと言えば低い眉間を高くした方が良い方の方が圧倒的に多いので、眉間を作る手術「眉間形成」を行う事はあっても、大きすぎる眉間を小さくするためにこの部分の骨切りをすることはまずありません。
鼻根も、元々の鼻根が太すぎるという方は少ないので、ここを小さくするだけの目的で骨切りすることもほとんどありません。
実際に「鼻骨骨切り」が必要となるのは、「中間部」です。鼻根が太いという方も、大抵鼻根だけでなく中間部まで太い事がほとんどです。この中間部の幅が広いと、特に正面から見た鼻がすっきり見えません。

例えば、中間部から下全体、つまり中間部も鼻翼も大きい方が鼻翼縮小をして鼻翼だけ小さくしてもシャープな鼻には見えず、逆にもったりとした重たい鼻に見えてしまいます。
こういった方の鼻をすっきりさせようとすると、やはり「鼻骨骨切り」で中間部の幅を狭くする必要があります。
もちろん、中間部だけでなく鼻根部も太いのであれば合わせて一緒に狭くすると全体的にすっきりとした鼻に見えます。
「鼻翼縮小で小鼻を小さくしたら不自然な鼻になった。」
「隆鼻術で鼻筋を通しても鼻がすっきり見えない。」
「鼻尖縮小をしたのにまだ鼻が大きく見える」
こんな方はもしかしたら中間部が太い事が原因かもしれません。
鼻骨骨切りという手術は、これまでお話ししてきた鼻の幅の広い方(広鼻)だけでなく、ワシ鼻や斜鼻(曲がった鼻)の治療にも行われます。
一般にワシ鼻の方は広鼻も伴う事が多いので、この両方に対応する目的で骨切りを行う事は多いのですが、今回は一般的な広鼻に対する鼻骨骨切りについてお話します。

骨切りのラインは正面から見るとこんな感じになります(赤の点線)。
エラや顎の骨切りでは、電動ののこぎりのような器具で骨を切ることが多いのですが、鼻の骨は薄くデリケートで、おまけにすぐ裏にある鼻粘膜を傷つけると厄介な出血が起こりますので、細く小さなノミで少しずつ慎重に切っていきます。
大きく動かす必要のない部分は、骨に切れ目を入れるだけです。
こうして骨を動きやすくした上で、指もしくは器具を使って内側に動かします(水色矢印)。
術後は約1週間ギプス固定を行います。骨を切っているからと言って他の鼻の手術と比べ特別大きく腫れるという事は無く、1~2週間でほぼ落ち着いた状態になります。

先ほどお話したノミで骨を切っていく作業を、以前は鼻腔内からすべて行っていましたが、最近は一部を鼻の表側から2ミリほどの小さな切開を加えることで行っています。
場所は3か所で、鼻根と鼻の両サイドになります。イラストで赤く印した位置です。もちろん、これ以外に鼻腔内も一部切開します。
外からアプローチする理由としては、鼻腔内からだけの操作で骨を切っていくと、特に鼻根近くの切離ラインが狙ったラインになりにい事と、この表側の小さな傷はほとんど目立たなくなるため良好な結果を優先するとこちらの方が適した術式と考えられるからです。

ちなみに、鼻骨の骨切りラインを斜めから見るとこんな感じです(赤点線)。
この中で、一番大きな切離線である両サイドの縦の骨切りを行っている骨は、実は鼻骨ではありません。

この事を説明するために、この部分の骨を色分けしてみるとこうなります。
もうお分かりですね。鼻骨自体は非常に小さな骨で、鼻根の一部を形成しているに過ぎません。
この縦に大きく切っている骨は、鼻骨ではなく上顎骨という上あごを作っている骨の一部という事になります(正確には上顎骨前頭突起という部分です。)。
ということは、前回までお話ししてきた鼻のサイドラインも鼻骨が形成したラインというより上顎骨が作っているラインという事になります。
そうなると、「鼻骨骨切り」という名称も微妙になってきますね。

鼻翼縮小は技術的には、鼻翼の一部を切除して縫合するという単純な作業で、それほど難しい事はありません。鼻翼の付け根を囲むようにできる傷も、丁寧な縫合を心掛ければほとんど目立ちません。
では何が難しいのでしょうか。今回はこれについてお話ししてみたいと思います。

一概に大きいと言ってもその形態は千差万別で、小鼻が上の方に丸く膨らんでいる方もいれば、すそ野が横に大きく広がって幅広に見える場合もあるし、下の方に重くかぶさるような形の方もいます。
それに対し、鼻翼縮小という手術で切除できるのは鼻翼基部、つまり鼻翼が顔につながる付け根部分だけです。つまり、従来の鼻翼縮小では小鼻の複雑な形とバリエーションに対応できるだけの手段に乏しいという事です。
鼻翼縮小という治療を一度されて形に満足されていない方が、本当は鼻翼縮小だけで綺麗になる小鼻ではないのに再手術で切除しすぎて不自然になってしまうというケースがよくあるからです。もちろん本当に足りていない場合もありますし、特に切らずに糸で幅寄せするタイプの鼻翼縮小は効果が戻りやすいので充分再手術の適応になります。いずれにせよ再手術の結果どんな形になるのかは、術前にきっちり確認した上で手術にのぞむべきです。
実は小鼻に対する治療は鼻翼縮小だけではありません。鼻翼の下縁つまり鼻の穴の形(カーブ)を上げる治療もあれば、逆に下げる治療もあります。小鼻が下に重たくかぶさって見える方は、鼻翼を小さくするより鼻柱という鼻の真ん中を下に引っ張るように下げる方が小鼻をすっきり見せることができます。これらを複合的に組み合わせて行う場合もよくあります。
こういった治療は行っているクリニックも少なくマイナーなので、単純に小鼻を小さくしたいと思っているだけの方にこういったお話しをすると、
「あそこのクリニックに行ったら希望したのと違う治療を勧められた。悪徳に違いない。」
なんて誤解されそうですが、何度も言うように鼻翼縮小は戻せない手術なのでご理解いただけるまで、いつも必死で説明しています。
鼻翼縮小の目的を大きく分けると、小鼻自体を小さくする事と鼻の幅を狭くする事の二つになります。それに対し、一般的な鼻翼縮小では鼻翼自体を切除する治療と鼻翼を糸で幅寄せする治療が行われます。

鼻翼を糸で幅寄せすると鼻翼と鼻翼の間の距離が縮まった分、その間の組織がつかえて盛り上がります。
つまり、鼻下の真ん中(口元)が持ち上がってしまいます。これは自分の鼻を両サイドから真ん中に向かって押してみると簡単に確認できます。
特に元々アップノーズの方などがこれをやりすぎると、鼻が持ち上がって余計にアップノーズに見えてしまいます。ですから、糸で幅寄せするという治療は控えめにするのが良いと思います。
ただし糸で大きく寄せても、幸か不幸か大抵の場合押し戻す圧力に組織が負けてある程度戻ってきます。
切らずに糸で幅寄せするだけの治療がありますが、口元が盛り上がってしまうか、そうでなければほとんど変化が無いというあまり意味の無い治療と言っていいのかもしれません。
では、鼻翼を切除すれば鼻の幅は狭くなるのでしょうか?これは、鼻翼のタイプによって異なります。
鼻を下から見ると、小鼻の付け根から外に向かって丸くふくらんだタイプと、小鼻の付け根の幅が一番広い、つまりすそ野が広がったタイプに分かれます。

丸ふくらみタイプはふくらみの頂点部分で一番鼻の幅が広くなります。

丸膨らみ型の方で鼻翼を切除するとふくらみが無くなり、その分だけ鼻の幅が狭くなります。

すそ野広がり型では、小鼻の付け根部分の幅が最も広くなります。

すそ野広がり型では、元々一番幅が広い小鼻の付け根に切除した断端がつながるため、少なくとも一番広い部分の鼻の幅は変わりません。
もちろんこういったタイプでも正面から見た小鼻の形は十分変化するので、「鼻の最大幅が変わらない=手術の適応が無い」という訳ではありませんが、少なくとも鼻の幅を狭くする事が目的の方には意味がありません。
このタイプでも、糸で幅寄せする事によって幅を狭くすることは可能ですが、前回お話ししたように糸での幅寄せをしすぎると口元が盛り上がってしまいます。
ではどうすれば盛り上がらずに幅寄せすることは出来るでしょうか?
このタイプで小鼻の最大幅を狭くするためには、両側の小鼻を寄せるという工程がどうしても必要になりますが、これを行うと両側の鼻翼間の組織がつかえて盛り上がってしまいます。
つかえて緊張した組織は元に戻ろうとしますから、これが幅寄せしている糸に負担をかけ、せっかく幅寄せで狭くなった小鼻も徐々に元の状態に戻ってきてしまいます。糸の幅寄せだけを行っているクリニックでは、「最初のうち盛り上がって見えてもいずれ戻ってきます。」と説明されるようですが、これはイコール幅寄せの効果も戻ってしまっているという事です(少し考えれば分かりますよね)。逆に運よく(?)戻らなかった型は、ずっと鼻下が盛り上がったままになってしまいます。

この問題を対処するためには鼻翼そのものではなく、鼻翼よりも内側の組織を切除します。
一般的な「鼻翼内側切除」では鼻翼の内側部分を切除しますが、この手術ではそのさらに内側、つまり鼻腔底と言われる鼻の穴の底に当たる部分を切除することになります。

これは、「幅寄せすることでつかえてしまう組織をあらかじめ切除してしまいましょう」という事です。
こうすることによって、すそ野広がり型の小鼻も無理なく自然な幅寄せが可能となります。

逆に、糸で幅寄せしなくても鼻腔底の組織を切除するだけで鼻翼の幅が狭くなりそうですが、切除した事によってどうしても外側に引っ張られる力が働きますので、これに対抗するため必ず糸での幅寄せは行います。
最近は糸での幅寄せの代わりに、切除する左右の組織の一部(真皮と筋肉部分)を短冊状にしたもの(真皮弁)を皮下で互いに縫い合わせるようにしています。

エラ削りは、美容外科で行う顔面骨形成術の中で多い手術の一つです。
頬骨や顎などで行う、骨切り後に骨を動かしワイヤーやプレートによる再固定を行う手術に比べ、骨のボリュームダウンを図るのみのエラ削りは比較的単純な手術と言えなくもありません。
ただし、一度切ったり削ったりした骨は基本的に戻せないため(シリコンやアパタイトで再建する治療はあります)、彫刻を行うような繊細な作業が求められます。
余程頬や顎に肉が付いている方でない限り、下顎の骨格の形状は外見に現われます。ですから一旦エラ削りで不自然な骨格を作ってしまえば、特に横顔でこれが明らかに目立ってしまうことになります。
実際、外来で過去にエラ削りを受けた経験のある方を拝見すると、こうなっている方は少なくありません。
幸い(?)横顔を自分で見る機会はほとんどないため、ご自分では気づいていないケースも多く、その場合はあえて指摘はしないのですが、やはり職業柄非常に気になります。
もちろん、それを気にされて来院した方には自然な形状にする最善の治療法を検討するのですが、当然再手術は初回手術に比べ困難な場合が多く、最初からきっしりとした手術を受けるに越したことはありません。

エラ削りという手術は以下の2つから成り立っています。
もちろん、部位によってはその二つを微妙に組み合わせて行う事もありますが、その場合も基本的にこの二つの作業をしている事には違いはありません。
前回お話ししたタイプのうち、タイプⅠはこの「角を落とす」という作業のみでほとんど完成します。「角を落とす」といっても、骨棘部分を落とすだけでは横顔の形成に不十分な場合が多く(詳しくは後ほど)、もう少し広範囲の切離が必要になりますが、少なくとも正面から見たエラは骨棘が無くなるだけで大きく変化します。
これがタイプⅡやⅢでは、前回もお話ししたように「角を落とす」だけでは少なくとも正面のフェイスラインには大きな変化はありません。
こういったタイプでは体部の広範囲にわたり皮質(骨の硬い表面部分)を削る作業で骨を薄くしていきます。
当然薄くすればするほど効果がありそうですが、骨の構造上どこまでも薄くできる訳ではありません。
どこまで薄くできるかを理解していただくために、ここで少し頭蓋骨の構造について説明しておきます。(ちょっとややこしいかもしれませんが、ご容赦ください。)

腕や足の長い環状の骨を長骨(又は長管骨)と呼ぶのに対し、頭蓋骨のような薄い板状の骨を一般的に扁平骨と呼びます。
いずれのタイプ骨も外側を皮質(もしくは緻密質)と呼ばれる固い実質が覆い、内部は海綿質という網目状の軟らかい骨でできています。

長管骨は海綿質のさらに内側に髄腔と言われる骨髄が集まった部分がありますが、扁平骨の骨髄は海綿質の中に存在し、髄腔を形成することは一般にありません。
ですから、この扁平骨は皮質(緻密質)が2枚の板状になり、その間に海綿質が存在するサンドイッチ構造になっています。

この二枚の皮質の板を頭蓋骨では外板および内板、そして間の海綿質部分を板間層と呼びます。
骨棘などの極端に薄い扁平骨部分では板間層が無く、内板と外板が癒合して1枚になっています。

下顎体部を薄くするためには、この外板を削っていくわけですが、ある程度削っていくと皮質が無くなり海綿質になってしまいます。
下顎体部の外板自体を大きく剥がしてしまう「外板切除」という手術もありますが、海綿質が広範囲に露出してしまうとその後の出血も止まりにくく、海綿質の中を走る下歯槽神経を損傷する心配もあります。(外板側ぎりぎりで剥離できれば、神経自体を傷つけることはありません)また、一時的にせよサンドイッチ構造が片側だけになる事による強度的な心配も無いとは言えません。
そのため、私自身は外板の皮質を広範囲にかなりぎりぎりまで薄くすることはしても、外板自体を剥がすようなことはしません。(あくまで私自身の考えで、外板切除を否定するわけではありません。)もちろん骨を切離した断端とその近傍は海綿質が露出しますが、これが大きな面になることはありません。
タイプⅡやⅢの方に行うこうした皮質を広い範囲で削っていく手術は、骨棘部分の角を落とすだけの手術に比べ手間と時間がかかります。でも、それほど苦労して手術をしても、下顎角の外側への張り出しが強い方(つまりタイプⅠ)ほど大きな変化につながらないこともあります。
エラの骨切りを考えている方は、ご自分がどんなタイプで手術でどんな手術が必要なのか、手術でどの程度変わるのかを術前にしっかり把握する必要があります。
そのために、術前のレントゲン撮影とそれに基づいたシミュレーション画像の確認は必ず行うべきだと思います。
次回は、エラの手術で自然な横顔を作る方法についてお話ししたいと思います。
つづきは「エラの骨を削るということ PART4~エラの角はいくつありますか?」へ
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マンジャロ2.5㎎×1ヶ月=¥19,800
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個人差がありますが、基本的には重大な副作用はありません。
症状が出るケースとしては。低血糖、胃の不快感、吐き気、便秘、下痢、稀にアレルギーなどが生じる場合がありますが、医師の診断により用量を調整していきますので、症状が強い場合はすぐにクリニックにご相談下さい。
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[SaxendaRの禁忌事項について]
甲状腺髄様癌の個人歴または家族歴のある患者、または多発性内分泌腺腫症症候群2型の患者。
リラグルチドまたは製品成分のいずれかに対して以前に重篤な過敏反応を示した患者。
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[警告と注意事項について]
5.1甲状腺C細胞腫瘍のリスク
リラグルチドは、ラットとマウスの両方の性別で臨床的に関連する曝露で、用量依存性および治療期間依存性の甲状腺C細胞腫瘍(腺腫および/または癌腫)を引き起こす。
併せて行う施術などにより個人差がございます。詳しくはカウンセリング時にお尋ねください。