症例番号:鼻尖形成-016
鼻尖形成術のトラブル一覧
A)感染
治療部位に「熱感」「赤みが出る」「強い痛み」「強い腫れ」等といった状態が長引く場合は、感染が疑われます。
対応
感染の兆候がみられる場合は、内服薬服用、抗生剤点滴投与を2週間行います。
膿が溜まっている場合は、鼻の中を切開して洗浄します。それでも改善がみられなかった場合は、移植した軟骨を抜去します。
鼻尖形成の再手術は抜去手術より、少なくとも4ヶ月経過を待って頂いて、鼻尖の皮フがやわらかくなってから(感染の原因となる細菌が完全に消えてから)となります。
B)血が溜まる
手術後に鼻尖の傷の中で出血が起こって、血が溜まることがあります。血が溜まりますと、鼻尖が紫色に腫れ上がります。溜まった血をそのままにしておきますと、感染や鼻尖が太くなる原因となります。
対応
できるだけ早く治療を受ける必要があります。溜まった血を注射器で吸い出すか、もう一度傷を開けて排出します。
C)傷口が開く
稀に糸が外れたり、傷口の治りが悪く、傷口が開いてしまうことがあります。
対応
傷口が開いてしまった場合には、もう一度傷を縫い合わせる処置を致します。
D)糸が出てくる
移植した軟骨を縫いつけた糸が露出することがあります。
放置していると化膿する危険がありますので早めにご来院下さい。
対応
放置していると化膿する危険がありますので早めにご来院下さい。
糸を取り除く処置をさせて頂きます。
E)鼻の穴の左右差・F)鼻尖の曲がり
鼻尖に移植した軟骨が左右にずれる、あるいは移植した軟骨の圧力によって、鼻尖の軟骨が押しつぶされて左右に傾くことがあります。そのため、鼻尖が左右に曲がったり、鼻の穴に左右差を生じたりします。
対応
移植した軟骨がずれている場合は、移植した軟骨を一度取り出して位置を修正するか、出っ張っている部分を削る処置をさせて頂きます。
軟骨を取り出す際に軟骨がくずれてしまうことがあります。その場合は、再度改めて耳から軟骨を採取する必要がありますことをご了承下さい。
土台となる鼻尖軟骨が傾いている場合には、左右の軟骨のバランスがとれるように軟骨を縫い合わせたり、鼻柱に軟骨を移植して補強する処置をさせて頂きます。
但し、修正を行ったからといって完全に左右対称にならない場合があることをご理解下さい。
G)鼻孔縁が上に挙がる
鼻尖を補強するために左右の鼻先の軟骨を縫い合わせますと、鼻の穴が横長から縦長になるため、正面から見て、鼻孔縁が上に挙がって見えることがあります。
対応
どうしても気になる場合には、鼻の穴を横長に戻す処置をさせて頂きますが、鼻尖が押しつぶされたような形に変わることがございます。
また、上に挙がった鼻孔縁を下げるためには、鼻孔縁形成術となります。
H)鼻尖上部の皮膚の盛り上がり
軟骨を移植するために鼻尖の皮フを軟骨から剥離しますと瘢痕組織ができます。。その皮下の瘢痕組織が分厚くなり、鼻尖上部が盛り上がって見えることがあります。
対応
4ヶ月程経過しますと炎症やむくみが落ち着いて、盛り上がった部分は小さくなってきます。
ふくらみが気になる場合にはステロイド剤(ケナコルト)を鼻尖の皮フに注射することで盛り上がりを小さくします。
効果が出るまで1ヶ月間隔でくり返す必要があります。
ステロイド注射を受けても改善しない場合には盛り上がった部分の皮フを外側から切り取る手術を行うことによって、盛り上がりをなくすことができます。
但し、鼻の表面に傷跡が残りますことをご理解下さい。
I)鼻尖の皮膚の凹み
鼻尖形成と同時に鼻尖縮小を行う場合には、鼻尖の脂肪を切除します。術後に皮フと軟骨が強く癒着すると凹みができることがあります。
対応
凹みの部分に患者様ご自身の血液から作った多血小板血清(PRP)やヒアルロン酸の注入、また、脂肪や軟骨を移植します。
J)鼻尖の違和感
鼻先の軟骨を縫い合わせることや軟骨を移植することで鼻先に硬さが出るため、違和感が生じる場合があります。
対応
時間と共に治まることがほとんどですが、どうしても気になる場合、移植した軟骨の除去や、縫い寄せた軟骨の糸をはずす処置をいたしますが、完全に元の柔らかさに戻らないことがありますことをご了承下さい。
K)鼻閉感(鼻が通りにくい感じ)
鼻尖の軟骨を縫い合わせることにより鼻の中のスペースが狭くなり、鼻が通りにくく感じることがあります。
対応
術後3~6ヶ月程で、鼻の中の粘膜の腫れが引くと共に治まることが多いのですが、症状が残った場合には鼻先をしばっている糸をはずして、鼻先の軟骨を広げます。
そのかわり、鼻先は丸くなることをご理解下さい。
L)移植軟骨の輪郭が浮き出る
軟骨を移植することによって、鼻尖の皮フが引き伸ばされ薄くなるため、鼻尖の軟骨の輪郭が浮き出てくることがあります。軟骨は自分の組織ですので、皮フを突き破って飛び出てくる心配はありません。
対応
浮き出てきてしまった軟骨の修正をご希望の場合は、移植された軟骨を部分的に削るか全部切り取る処置をさせて頂きます。また鼻尖の皮フが非常に薄くなっている場合には、脂肪や真皮(皮フの一部)を鼻尖に移植致します。
M)鼻尖が長すぎる・高すぎる・大きすぎる
鼻尖に移植する軟骨の大きさや位置は術中に鼻尖の形を見ながら決定致します。しかし、麻酔注射や手術による腫れのため、正確に術後の形を判断することはできません。 そのため、鼻尖がご希望より高い・長い・大きいという結果になることがございます。
対応
術後4~6ヶ月は鼻尖にむくみがありますので、最終的な仕上がりより大きく見えてしまいますので、経過を待って頂く必要がございます。
術後4~6ヶ月経過してから修正をご希望の場合は、移植した軟骨を部分的に削るあるいは全て取り除く処置をさせて頂きます。
また、術後1週目に明らかに大きすぎると判断される場合には、1週目に修正手術をさせて頂くことは可能です。
N)鼻尖が短すぎる・低すぎる・細すぎる
術中に移植する軟骨の量を決定させて頂きますが、麻酔注射や手術による腫れのため、正確に判断することができません。そのため、移植軟骨の量が控えめになってしまうことがあります。また、十分な量の軟骨を移植しても鼻尖の皮フが伸びてくれない、あるいは皮フに余裕がなくて十分な軟骨を移植できないということもあります。
対応
鼻尖形成の術後にもっと鼻尖を高く、長くしたいとご希望の場合は、半年から1年経過を待って鼻尖の皮フが十分柔らかくなってから、軟骨移植を追加させて頂きます。
この場合新たに軟骨の採取が必要になります。また、作れる高さや長さに限界がありますことをご理解下さい。
しっかりと高さや長さを出したい時には、鼻中隔延長術をお薦め致します。
O)イメージと違う
手術後にイメージと違うと感じることがあります。
対応
鼻尖が長すぎる・高すぎると感じる場合には、M)の対応に準じます。
鼻尖が短すぎる・低すぎると感じる場合には、N)の対応に準じます。
鼻尖のトップの位置が上過ぎる・下過ぎると感じる場合には、移植した軟骨の位置を調整することができます。
鼻尖形成術のよくある質問
移植した軟骨が経過とともにズレや変形、飛び出すことはまずありません。
オープン法の場合は鼻柱に傷が出来ますが、丁寧な縫合と目立ちにくい箇所のため術後傷が目立つことはございません。
3ミリ以上しっかり延ばしたり高さをご希望の場合には鼻中隔延長の手術が適しています。
移植軟骨の除去や一部のみを除去、または皮膚に余裕があれば軟骨を追加することは可能となります。
手術中は終始眠った状態のため痛みや怖さを感じることはありません。
術後には、痛み止めなどの内服薬をお渡ししています。
ダウンタイムは個人差ありますが、腫れのピークは術後3日目程でその間はギブスで隠れるためご自身で確認出来ません。
術後2週間程は多少の腫れやむくみはありありますが、お化粧でカバー頂ける程度です。
鼻翼挙上術のトラブル一覧
A)感染(化膿する)
治療部位に「熱感」「赤みが出る」「強い痛み」「強い腫れ」等といった状態が長引く場合は、感染が疑われます。
対応
感染が起きた場合は、内服薬の処方や抗生剤の投与をします。
また、感染がひどいケースでは患部を切開して膿を出す必要があります。
吊り上げる糸を埋め込んだケースでは、糸を抜去する処置をします。
鼻のプロテーゼに吊り上げを行った場合には、プロテーゼが感染することがあります。
そうなりますと、鼻背や鼻尖が赤く腫れてきます。プロテーゼの感染が疑われる場合は、抗生剤を2週間投与致します。
それでも感染が治まらない時はプロテーゼを抜去致します。
B)傷跡の盛り上がり
体質的な原因で傷がケロイドの様に赤く盛り上がることがあります。
対応
主に体質的な原因で、傷がケロイドの様に赤く盛り上がることがあります。
ステロイド(ケナコルト)を注射することで盛り上がりをを平らにする処置を行います 十分な効果が得られるまで1ヶ月間隔でくり返す必要があるケースもあります。
C)傷跡の段差・凹み
肌の性質や縫合した傷口のずれが原因で傷跡の段差や凹みが起こる場合があります。
対応
出来るだけ丁寧に縫合していますが、肌の性質や縫合した傷口のずれが原因で傷跡の段差や凹みが起こる場合があります。その場合は、CO2レーザーを照射し、削って滑らかにしたり、ぼかしたりする処置を行わせて頂きます。レーザー処置後は治療部位に赤みが約3ヶ月間位残ります。
レーザーで処置できない大きな凹みや段差は、傷跡を切り取って丁寧に縫合し直します。
D)鼻翼挙上の効果が物足りない
鼻翼挙上術はどの方法を用いても鼻翼を1~2ミリ程度持ち上げることを目標に行う手術です。
また、効果の大きさには個人差がございます。
その為、鼻翼挙上の効果が物足りないと感じることがあります。
対応
鼻翼挙上術はどの方法を用いても鼻翼を1~2ミリ程度持ち上げるのを目標に行う手術です。
また、効果の大きさには個人差がございます。その為、鼻翼挙上の効果が物足りないと感じることがあります。
鼻翼挙上効果が実感できない場合は、ご希望により再度手術を行うことは可能です。
◆糸での吊り上げ (術後いつでも可能)
◆皮膚切除 (術後4ヶ月以降)
但し、再手術をしても希望通りの持ち上げ効果が得られない可能性があることをご理解下さい。
初回手術と同じ方法を行うより、他の手術方法をお薦め致します。
E)鼻翼が上がりすぎている
糸での吊り上げを併せて行った場合は、手術から3ヶ月程は鼻翼が挙がりすぎる事があります。
対応
特に、糸での吊り上げを併せて行った場合は、手術から3ヶ月程は鼻翼が挙がりすぎる事があります。
半年程経過をみて頂いても、まだ挙上が強いと感じる場合には、下記の方法にて修正手術を行わせて頂きます。
◆糸の抜去
◆鼻翼下の皮膚切除
◆皮膚移植
但し、ご希望通りの鼻翼にはならない可能性がありますことをご了承下さい。
F)鼻翼鼻孔の左右差
元々の鼻の穴の大きさや形や、手術する際の挙上の量や位置のわずかなズレが原因で、鼻翼の高さや鼻の穴の大きさ・形に左右差が生じる場合があります。
対応
元々の鼻の穴の大きさや形や、手術する際の挙上の量や位置のわずかなズレが原因で、鼻翼の高さに左右差が生じる場合があります。出来るだけ左右対称になるよう手術を行いますが、1ミリ以下のわずかな左右差については、手術の精度に限界があります事をご理解下さい。
修正をご希望の場合は、上記D)・E)に準じて片方を上げるもしくは下げる処置を行います。
但し、再度手術をしても完全な左右対称にはならないことをご了承下さい。
G)鼻の下が長くみえる
鼻翼が上がる為、鼻翼から上口唇の距離が長く思えることがあります。
対応
どうしても気になる場合には、上口唇短縮術または口角挙上術にて対応が可能です。
手術の時期は、いつでも可能ですが、基本的には半年待って頂くことお勧めします。
上口唇短縮術では鼻の下に傷跡が残ります。口角挙上術では、上口唇から口角に沿った傷跡が残ります。
H)吊り上げや中縫いの糸が出てくる
稀に、中縫いの糸が出てきてしまう事があります。
対応
放置すると化膿する恐れがありますので、早目にご来院下さい。抜糸を行わせて頂きます。
I)小鼻の丸みが強くなる・分厚くなる
糸による吊り上げ術や鼻腔内の皮フ切除による鼻翼挙上術の術後には、鼻翼の皮膚が相対的に余るため、小鼻の丸みが強くなったり厚みが増したりします。
対応
どうしても気になる場合は、鼻翼縮小術(余った鼻翼の皮膚を切り取る)にて修正可能です。
手術の時期は、いつでも可能ですが、基本的には半年待って頂く事をお勧めします。但し、鼻翼に傷跡が残る事をご理解下さい。
J)小鼻のつっぱり感
手術直後は鼻翼の吊り上がりが強く、小鼻のつっぱり感を感じることがあります。
術後半年程経過して、傷が柔らかくなりますと小鼻のつっぱり感は軽くなります。
対応
半年程度経過をみて頂くと、傷が柔らかくなることで、小鼻のつっぱり感は軽くなります。
糸での吊り上げを行っている場合には、糸を抜去することでつっぱり感がなくなる可能性があります。
但し、抜去後、鼻尖が下がる可能性があることをご理解下さい。
K)鼻翼の横幅が広がる
鼻翼を持ち上げて付け直す手術では、小鼻の下の傷を縫い合わせるため、鼻の穴の床が外側に引っ張られます。そのため鼻の穴や小鼻の横幅が広がります。
対応
鼻の穴の床を狭くする鼻翼縮小術をご検討下さい。
L)傷が開く
稀に糸が外れたり、組織の血流が悪く傷口部分の皮膚と皮膚がつかないと傷が開いてしまうことがあります。
対応
傷口が開いた場合は傷の状態によって再度縫合するか、傷の治りを良くする軟膏を処方させて頂きます。
鼻翼挙上術のよくある質問
お化粧でカバー頂ける程度です。
術後、傷痕気になる場合には適切な方法をご提案させて頂きます。
経過には個人差があるため、術後、物足りないと感じることがあります。
時間の経過共に馴染み、1~2ヶ月で緩和していきます。
患者様のご希望をお伺いし、身体へのご負担を考慮した麻酔方法をご案内させて頂いております。
診療時間:10:00~19:00
(大阪院のみ 9:00~18:00)
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