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美容外科で気になるほくろの除去を!自力での除去による危険性

■ほくろの種類

顔や身体に目立つほくろがあるという人は多いです。中には、最近ほくろが増えた気がするという人もいるのではないでしょうか。今回は、ほくろとは何かという基本的なところから、自力でできる除去法と美容外科でできる除去法についてご紹介します。除去による危険性についても学んでいきましょう。

そもそもほくろとは一体何なのか、実はあまりよくわかっていないという人が多いのではないでしょうか。ほくろとは、良性の母斑細胞というメラニン色素を持つ細胞が増殖することによってできるもので、医学的には「色素性母斑」あるいは「母斑細胞母斑」と呼ばれます。基本的には褐色、茶色、黒色をしており、大きさは5ミリ以下のものがほとんどです。また、ひと口にほくろと言っても種類があり、生まれつきのほくろもあれば成長過程でできるものなどもあります。以下では、ほくろの種類についてご紹介します。

・単純黒子
一般的な「ほくろ」のことで、皮膚の表皮基底層の部分にメラノサイトとメラニン色素が増えたことで起こります。

・色素性母斑
メラノサイトが皮膚の幾層にも増えたもので、母斑細胞の深さによって3種類に分けられます。「境界母斑」は母斑細胞が表皮と真皮の境界部にあるもので、大きくなったり数が増えたりすることがあります。「真皮内母斑」は母斑が真皮の深いところにあるものです。「複合母斑」は境界母斑と真皮内母斑の複合型で、小児期から成人期にかけて徐々に拡大し、成人すると隆起しはじめ、老人期になると大きくなります。

・青色母斑
通常のほくろよりも色が濃く青みを帯びているものがあります。「青色母斑」は、真皮内に青色母斑細胞が多く集まり、その細胞内でメラニン色素が多く含まれているため青く見えます。

・老人性色素斑
主に40代中高年以上の年齢の人に見られるほくろで、濃い褐色をしていて境界がはっきりしているのが特徴です。皮膚が長時間紫外線にさらされたことで表皮細胞が光老化を起こすことが原因となっています。顔や腕などにできることが多いほくろです。

ほくろができる主な原因は、紫外線です。紫外線を浴びると、その刺激から細胞を守るため、メラノサイトがメラニンを形成します。ところが、過剰に形成されると、それがほくろとなって残ってしまうのです。また、きつい下着を着用したり、メイクの際にスポンジやブラシで頻繁に肌に摩擦を与えたりなど、同じ部位に継続して重量をかけたりすることもほくろができる原因となります。そのほか、寝不足やストレス、食生活の乱れ、妊娠・出産などによるホルモンバランスの乱れも、メラニンの排出を妨げ、ほくろをつくってしまう要因となることがあります。「いつの間にかほくろが増えていた」という声も多く聞かれますが、先天性のほくろ以外にも、こうした生活習慣の積み重ねによっても増えてしまうことがあるのです。


■自力でできるほくろ除去法

最近では自力でほくろを除去する方法があり、手軽にできることから試してみる人も多いようです。以下では、自力でできるほくろの除去法についてご紹介します。

・ほくろ除去クリーム、ジェル
ほくろを除去することができるクリームやジェルが市販で売られています。これはクリームやジェルを塗布することで自然とほくろが取れるというもので、天然ハーブを使ったものや漢方タイプのものなど、さまざま種類があります。ほくろ除去クリームの中でも、ヒマシ油と重曹でつくられたものがあります。使い方は、清潔な状態にした肌に塗って5〜10分ほど待ったら洗い流すだけです。1〜3週間ほど継続して塗り続けることで、患部がかさぶたのようになり、その部分の皮膚が剥がれ落ちてほくろの色素が薄くなります。ほくろを切らずに除去することができる点が大きなメリットと言えます。

・お灸
「もぐさ」と呼ばれるよもぎなどの薬草を配合したお灸によって、ほくろを除去することもできます。清潔にした肌にもぐさを乗せたら、線香で火をつけます。火が消えたらもぐさを捨てれば終了です。これを1日3回、3日ほど続けることで、薬草と熱の力で皮膚を焼きとってほくろを除去するというものです。


自力で行うほくろ除去はいずれも手軽なもののように見えますが、注意して行わないと逆にほくろが悪化したり肌を傷つけてしまったりすることがあります。続いて、自力で行うほくろ除去法の具体的な危険性についてご紹介します。

・ほくろ除去クリーム、ジェルの危険性
ほくろが取りきれずに残ってしまうことがあります。良い状態でほくろが除去できると1ヶ月後には肌が復元しますが、上手に除去できないと、患部が赤みを帯びたままになったり、色素沈着、白抜け、陥没などを起こしたりすることもあります。また、クリームは刺激が強いため、肌が熱を帯びたりヒリヒリしたり、ヤケド跡ができてしまったりすることもあります。いきなり患部に塗るのではなく、事前に腕などでパッチテストを行うことが大切です。また、ほくろが除去しきれなかった、除去した部分が赤くなった、陥没したなどの報告もされています。

・お灸の危険性
焼きとった皮膚がかさぶたになり、それが取れるとほくろも除去されているという仕組みです。ところが、かさぶたが乾燥していない状態で無理やり取ろうとすると肌が炎症を起こしてしまうことがあります。また、火を使うため、肌がヤケドしてしまう可能性や、ほくろは取れたもののクレーターのような跡が残ってしまったという報告もあります。お灸は平たいほくろには適しているようですが、色が薄いものや輪郭がはっきりしないもの、隆起しているものにはあまり効かないというデメリットもあるようです。

■美容外科でできるほくろ除去法

自力でできるほくろ除去法がある一方で、美容外科の施術によるほくろ除去法もあります。ヴェリテクリニックをはじめとする美容外科クリニックでは「CO2レーザー」という方法を採用しています。

CO2レーザーは、レーザーが発する光と皮膚に含まれる水分が反応を起こして発生した熱エネルギーが、瞬間的に蒸発することで皮膚を削りほくろを除去するという仕組みです。施術の際は麻酔クリームを塗布した後に、患部にレーザーを当てるだけです。メスを使うことがないので切開の必要がなく、わずか10分ほどで完了します。ほくろがある部分を切除するため、治療後は患部に穴が開きますが、数週間から数ヶ月をかけて徐々に肉が盛り上がり、やがて元に戻ります。ほくろのほか、イボやあざ、手術後に残ってしまった傷痕や、黒ずんだり盛り上がったりしたシミにも適応があります。

また、CO2レーザーで除去しきれない大きなほくろや一度のレーザーで対応しきれない場合は、切開による「黒子切縫法」という方法で除去することもできます。ほくろやイボの部分を切開し、切除した上で縫合するという方法です。切除部分を最小限に抑え丁寧に縫合することで、術後の傷跡が目立つ心配もありません。

■美容外科でのほくろ除去の後遺症

続いて、美容外科施術のほくろ除去で起こりうる後遺症についても見てみましょう。

・赤みを帯びる
ほくろを除去した部分はどうしても赤くなりがちですが、特に赤みが強く出てしまったり、時間が経っても赤みが引かなかったりすることがあります。

・幹部が黒くなる
除去した患部が、シミのような黒ずみになってしまうこともあります。黒ずみとなる原因には主に3つ考えられます。1つめは、一度では除去しきれなかったためほくろが少し残っていることです。2つめは、レーザーの刺激よる色素沈着が考えられます。レーザーを行った後は「反応性色素沈着」という色素沈着が起こりやすくなっていますが、通常2〜4週間ほどで黒みが引いていきます。しかし、反応性色素沈着ではない色素沈着を起こした場合は、治らない場合もあります。3つめは、ほくろが再発していることが挙げられます。治療の1ヶ月後くらいからポツポツとした黒点が表れ始めたら、再発を疑った方が良いでしょう。

・幹部が盛り上がる
除去した部分が盛り上がってしまうこともあります。盛り上がってしまうのには3つの理由が考えられます。1つめは「肥厚性瘢痕」という状態になっていることです。けがをした部分が復元しようと皮膚の繊維組織が蓄積され、ふさがった傷跡が盛り上がっている状態となってしまうのです。2つめは、ケロイド体質であることです。ケロイド体質の人は、赤く盛り上がった部分がそのままの状態となってしまうことがあります。3つめは、術後にテーピングなどできちんと圧迫しなかったことが挙げられます。


ほくろ除去にはさまざまな危険性がありますが、アフターケアをきちんと行うことで除去を成功させることもできます。ほくろを除去した箇所は、肌が非常にデリケートで敏感な状態にあり、メラニン色素が沈着しやすくなっています。何より大切なのが紫外線ケアなので、紫外線吸収剤が入っていないUVクリームを選ぶ、保湿をしっかり行うなどの配慮が大切です。処方された塗り薬は塗り続ける、縫合した場合は患部を水につけない、テーピングを自己判断でやめないなどのアフターケアを守りましょう。

また、自力・美容外科を問わず注意しておきたいのが、実はほくろではなく皮膚ガンの一種だったという場合があることです。見た目はほくろと同じなので自己判断でほくろと決めつけて勝手に除去すると、あとで危険な状態になることもあるので十分に注意が必要です。

ほくろによく似た皮膚ガンは「悪性黒色腫」と呼ばれ、メラノサイトが悪性化したことによって発症します。悪性黒色腫には、形が左右非対称である、6ミリ以上の大きさがある、色や大きさ、形が変化していく、などの特徴があります。これらは、皮膚科の医師の診断を受けた上で適切な治療を受ける必要があります。

■まとめ

ほくろには種類があり、除去法にもさまざまものがあることがわかりました。一方で病性のものが潜んでいる可能性もあるため、安易に触らず、まずは医師の相談を受けることからはじめましょう。