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美容整形でヒアルロン酸注入した後のしこりと注意点について

この記事の監修|
藤本 医師
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■ヒアルロン酸注入後にしこりができる理由

手軽にさまざまな箇所に注入できることから、ヒアルロン酸を用いた美容整形は多くのニーズを集めています。しかし、後日、注入した箇所にしこりができてしまったなどの事例も見られます。そこで今回は、ヒアルロン酸注入後の注意点や対処法についてご紹介します。

顔や身体などさまざまな部位の美容整形にヒアルロン酸は用いられています。施術は5〜10分で完了し、入院は不要、さらに手術の当日から洗顔ができるなどの気軽さが特徴ですが、一方で術後にしこりができてしまったケースも見られるため注意が必要です。しかし、なぜしこりができてしまうのでしょうか。その理由について、次のような可能性が考えられます。

注入されたヒアルロン酸は通常、3ヶ月後から徐々に体内に吸収されていき、2〜3年後には完全に吸収されます。しかし注入する部位や注入方法によって吸収の速度は異なり、完全に吸収されずに残ることもあります。こうして残ったヒアルロン酸がしこりとなってしまうケースがあるのです。ヒアルロン酸は、少量を注入するより多量を、皮下の深いところより浅いところに注入する方が残りやすい傾向にあります。また、広い範囲より狭い箇所に集中して注入することも残りやすくなる要因のひとつです。ヒアルロン酸の質が悪いものであった場合もしこりになりやすいので、極端に費用が安いものなどは注意しましょう。

■しこりができても触りすぎないよう注意

もししこりができてしまったら、どのように対処すれば良いのでしょうか。ヒアルロン酸は体内に吸収される成分なので、まずはしこりができたとしても半年ほど様子を見るようにしましょう。特に注入から2〜3日の間はヒアルロン酸がなじんでいないため、まだ硬さが感じられることがあります。1週間ほどすると自然となじむので、あまり触らないようにしましょう。たとえ体内に残ったとしても害のない物質なので、焦らないことが大切です。

また、マッサージをするとしこりとなっているヒアルロン酸を散らすことができますが、一方でヒアルロン酸が注入箇所からなくなってしまい、せっかく整えた部分が崩れてしまいます。特に術後1週間は、ヒアルロン酸が移動しやすくなっているので、マッサージは控えましょう。それ以外にも、洗顔やメイクの際などに触りすぎないようにすることが形を保つためには大切です。

注意しておきたいのが、ヒアルロン酸の注入量が多い場合。ヒアルロン酸が厚い皮膜となって、しこりとして残るケースが多く見られます。このような場合や、もしどうしてもしこりが気になったり明らかに様子がおかしかったりする場合は、自分で触らず医師に相談するのがおすすめです。

■その他の副作用はどんなものがある?

ヒアルロン酸注入によるしこりについてご紹介しましたが、ヒアルロン酸の注入による副作用は他にも以下のようなものが挙げられます。

・内出血や腫れ
ヒアルロン酸を注入する際に使用する注射針が血管に当たり、内出血を起こしてしまうことがあります。非常に細い針を使い注意深く施術をしても、10人に1人の割合で起こり、腫れてしまうこともあります。しかし1〜2週間ほどで自然と消えるので、メイクなどで隠して過ごすようにすれば問題ないでしょう。

・しびれ
施術中に注射針が神経に触れてしまうとしびれが起こることもあります。この場合は自然に治るのを待つしかありません。復元には1ヶ月程度、長いと3ヶ月ほどかかることもあります。

・あざ
上記のような施術中のハプニング以外でも、服用している薬やサプリメントなどの影響によりあざが起こる場合があります。しかしこれは、事前に医師と十分に相談しておけば防ぐことができます。ビタミンEや銀杏の葉エキス、オメガ3など魚のエキス、EPA、アスピリンを服用している場合は注意が必要です。医師に申告し、ヒアルロン酸注射を行う1週間ほど前から服用を止めましょう。特にアスピリンを使用している場合は2週間ほど前から使うのを止めておきましょう。

・肌に凹凸ができる
注入部分が目に見えてでこぼこしてしまうという事例もあります。この場合は、目の周りなど皮膚が薄い箇所に多量のヒアルロン酸を注入した際に起こりやすくなります。しかし、しこりと同様に、マッサージである程度ケアすることができます。ヒアルロン酸を分解・溶解する施術も適しています。

・血流障害
注入する際に血管内にヒアルロン酸が入ってしまい、血流が滞ったり、皮下に注入されたヒアルロン酸が血管を圧迫して血流を悪化させてしまったりすることがあります。これを「血流障害」と呼んでいます。血流障害を起こすと、数時間後には皮膚が紫色や赤色になり痛みを伴うようになります。さらにそのままにしていると凹みや赤みが残り、最悪の場合は皮膚が壊死してしまうこともありす。皮膚が壊死する前に治療することが大切なので、異変を感じたらすぐ医師に相談しましょう。

・アレルギー反応
ヒアルロン酸自体は体内にある成分なので、基本アレルギー反応は起こしません。ただし、局部麻酔薬なども配合されているので、それらが反応を起こす可能性も考えられます。もし注入部の痛みや熱感、腫れが長引く場合は医師に相談し、抗アレルギー剤などの内服薬や点滴などの処置を受けましょう。

■ヒアルロン酸注入による副作用が出やすい部位とは

上記では、しこりをはじめとするさまざまな副作用についてご紹介しました。顔や身体など多くの部位に注入することができるヒアルロン酸ですが、部位によって副作用の起こりやすさにも差があります。

涙袋の形成、目の下のシワや目の上のくぼみを緩和するためにヒアルロン酸注入を検討する方がいますが、目の周りは皮膚が薄いため凹凸ができやすくなります。また、鼻も注入箇所が一点に集中するためしこりが発生しやすい部位です。ほうれい線への注入も、ごく稀に血流障害を起こすことがあるので注意しましょう。痛みや皮膚の色の変化も注意点ですが、水疱などの症状が表れることもあるので、異変を見逃さないようにしましょう。

しこりができてしまい、もし時間が経っても改善しない場合は、ヒアルロン酸を分解する注射を打つことも検討しましょう。ヒアルロン酸を溶解する注射は「ヒアルロニターゼ注射」と呼ばれ、ヒアルロン酸を糖とたんぱく質に分解し、しこりを緩和する働きがあります。ヒアルロン酸はいずれ体内に吸収されるものですが、この注射を打つことで吸収の速度を速めることができるという仕組みです。

施術は、ヒアルロン酸を注入する際と同様に、1本の注射を打つだけで完了します。施術時間は5〜10分ほどです。また、ヒアルロニターゼ注射もヒアルロン酸注射も、施術の際にメイクを落として麻酔クリームを塗るという手順で行われます。そのため、クリニックに行くまではメイクをしていても問題ありません。施述後は、クリニックのメイクルームなどで再びメイクをして帰ることもできます。

この注射は、しこりができてしまった場合はもちろん、仕上がりに満足できなかった場合や元に戻したい場合などにも有効です。ヒアルロニターゼ注射を打って元に戻した箇所に、再びヒアルロン酸を注入したい場合は、施術の間を最低でも1週間空けるように心がけましょう。

■まとめ

利便性が高く気軽に行えるヒアルロン酸の美容整形ですが、一方でイメージ通りに仕上がらないことや身体に影響を及ぼすことがあることもわかりました。ヒアルロン酸の注射は、少しずつゆっくり注入することや、必要以上に深いところに注入しないことなどが、仕上がりを左右します。医師の技術によるところが大きいので、まずは信頼できる医師にしっかり相談したうえで臨むことが大切です。