不機嫌に見えてしまう表情を解消する「口角挙上」という施術と術式について

口元整形・唇整形

口角が下がっていると、それだけで何か不満ありげに見えたり不機嫌に見えてしまいがちです。

逆に、口角以外は全く同じ顔の作りでも、普段から口角が上がっているとそれだけで雰囲気が優しげに見えたり、親しみやすく感じたりします。

今回はこの口角をあげる施術「口角挙上」について解説していきます。

口角が上がる仕組み

かく言う私も、若いころから口角が下がりがちで、普通にしているだけなのに怒っているように見られてしまうことがよくありました。最近はこれに加齢によるたるみも追加されてさらに口角が下がってきたように感じます。

普段から意識して口角を上げるようにすれば良いというアドバイスもありますが、そもそもこの口角を上げやすい方、上げにくい方という違いが存在します。

口角を上げて笑顔を作る場合、笑筋、大頬骨筋、小頬骨筋といった筋肉が協力して口角を外側上方に動かします。

口角下制筋

ですから、こういった筋肉を普段から積極的に動かして、つまり鍛えれば口角が上がりやすくなります。

ただし、同じだけ鍛えればどんな方でも同じように口角が上がるというものではありません。

なぜなら、口角の下側には口角下制筋と呼ばれる口角を下に引っ張る筋肉があり、これが口角が上に動く際に邪魔をします。

つまり、この口角下制筋が強い方は口角が上がりにくいということになります。

笑顔がぎこちない方や、笑っても口角があまり上がらない方は、この口角下制筋が強すぎる可能性があります。

こういった方に対する最良の治療は、この口角下制筋に直接ボトックスを打つことです。

これを読んでいるほとんどの方はご存じだと思いますがあえて説明すると、ボトックスを注射した筋肉はある一定期間その機能が低下します。つまり動きにくくなります。

口角下制筋にボトックスを注射することによって、口角を下に引っ張る力が弱くなり、その分口角が上がりやすくなります。

ボトックス注入について詳しく知りたい方はこちら

ということは、普段から意識してご自分で口角を絶えず上げている方は、治療としてはボトックスのみで良く、少なくとも手術の必要はないということになります。

でもこの絶えず意識して口角を上げているというのは、現実的には非常に困難ですよね。

ですから、口角下制筋に対するボトックス治療は、「普段のお顔での口角に対する治療」というよりは、「口角を上げやすくする治療」、「自然な笑顔を作りやすくする治療」と考えた方が良いと思います。

では、普段から何も意識しなくても口角が上がって見えるためにはどういった治療が必要でしょうか?

これにもいくつか治療法があるので、順番に説明したいと思います。

口角を上げる施術①ヒアルロン酸注入

もっとも簡単な治療は、ヒアルロン酸を用いた治療です。

これは、口角を上げるというより、正確には口角が上がったように見せる治療です。

この治療については大昔にブログで説明したのでこちらを参照していただけるとよいのですが、いわゆる「アヒル口」と呼ばれるタイプの口になるように上唇の左右にヒアルロン酸を注入すると、その結果として口角が上がったように見えます。

『アヒル口(くち)の秘密』

この方法は好みもあるので、皆さんにお勧めというものではありませんが、手術に比べると圧倒的に手軽な治療ですから、手術を検討する前に一度体験されてみるのもよいかもしれません。

口角を上げる施術②口角挙上

では口角を本当の意味で上げるためにはどうしたらよいでしょうか?

やはりこれには手術しか選択肢はありません。

この手術にもいくつかの術式があります。

今回は、その中で私が普段行っている2つの方法についてお話ししたいと思います。

口角挙上の施術方法①

一つ目は、昔からよく用いられてきた術式です。

これは口角の上部の皮膚を切除することで口角を引き上げる方法です。

口角の上部の皮膚をひし形に切除

イラストのように口角を中心にひし形に皮膚を切除して縫合します。

これにより口角はほぼ真上に上がります。

これで口角が上がることがイメージしづらい方のために図を作ってみました。

口角が上がるイメージ図

実際の手術ではこんな単純にいかないことも多いのですが、イメージとしてはこんな感じです。

ひし形の中心まで上がるということは、ひし形の縦幅が大きくなればなるほど効果が大きくなるということですが、その分横幅も大きくする必要があります。

ということは、傷が長くなります。

この術式の欠点は、口唇に沿った傷だけでなく、口角の外にも傷ができてしまうことです。

大きな効果を出すためには、当然この口角の外の傷も長くなります。

この傷については、実際の手術後の経過を見ていただくのが一番だと思うので、モニターの方の術後経過をお見せします。

まず術前

口角挙上の術前

術後一週間目 抜糸前

口角挙上の術後一週間目 抜糸前

かなり痛々しいですよね。 口角が真上に上がっているのがお分かりいただけると思います。

術後抜糸直後

口角挙上の術後抜糸直後

赤味もあり、素顔では傷が目立つ時期です。

術後1ヶ月半後 メイクなし

口角挙上の術後一か月半後 メイクなし

写真では分かりにくくなってきましたが、生で見ると傷の存在がまだ気になる時期だと思います。

術後1ヶ月半後 メイクあり

口角挙上の術後一か月半後 メイクあり

同じ時期でもメイクすればほぼ隠せます。

6ヶ月後 メイクなし

口角挙上の6か月後 メイクなし

ここまでくれば素顔でも余程近くで観察しなければ分かりにくくなりますが、傷が消えてなくなるわけではないので、傷が気になりそうな方は慎重に考えていただいた方が良いと思います。

ネガティブなお話になってしまいましたが、この術式にはメリットもあります。

それは、加齢とともに口角周囲にできる皮膚のたるみを直接切除することで、口元のもたつき感の改善もできるところです。

そのためこの手術はどちらかといえば加齢とともにたるみにより口角が下がってきた方に最適である思います。

口角挙上の施術方法②

もう一つの術式は、口角を斜め上方に切開して口角を上げる方法です。

口角を斜め上方に切開する口角挙上

もう少し具体的に説明すると、上の写真の点線部分を皮膚側から裏の口腔粘膜側まで全層にわたって切開し、その上下を縫合します。

イメージとしては、それまでの口角が単純に上がるというより、元の口角の外側に新たな口角ができる感じです。

術後はこんな感じで、口角が外に広がったことで新しく口唇の一部になった部分に傷ができます。

口角を斜め上方に切開する口角挙上の傷跡

目の手術でいうところの目尻切開に近い術式ですが、この手術の最大のメリットは口唇の周囲に傷ができても、前述の術式のように口角の外には傷ができないということです。

ですから若い方や傷を気にされる方には最適です。

欠点を上げるとすれば、外に向かって切開するので、口の横幅が大きくなるということです。

元々口が小さいことがコンプレックスだった方にとっては逆にメリットにもなりますが、元の口よ大きくしたくない方にはこの術式はお勧めできません。

この手術では、切開のデザインや縫合を工夫することで、ヒアルロン酸でアヒル口を作る場合のように、口角の内側の上唇に膨らみを作ることが可能なので、口をあまり大きくしたくない方には、切開量は最小限にして、この膨らみで効果を大きく見せるようにしています。

最後に、先ほどのモニターの方の手術前後を見てみましょう。

口角を斜め上方に切開する口角挙上のビフォーアフター

やや口の横幅が大きくなっていますが、口角はしっかり上がり口元の雰囲気が良くなっていますね。

ちなみに、どこに傷があるかわかりますか?

一番傷がわかりやすい角度で術前後を比較してみましょう。

口角を斜め上方に切開する口角挙上のビフォーアフター2

左の術前の黄色い点線が切開している位置で、右の術後の赤い点線が傷の位置です。

ではこの部分のアップです。

口角を斜め上方に切開する口角挙上のビフォーアフター3

上の写真のようにノーメイクであっても、余程よく見ないとわからないと思いますが如何でしょうか?

口角挙上の術式や症例について詳しく見たい方はこちら

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