このWebサイトを正常にご覧いただくには、お使いのブラウザのJavaScriptを有効にする必要があります。

MENU

第4回Fresh cadaver解剖実習「鼻及び眼瞼の手術」ハワイ、アメリカ 2014/11/21-23

1. 第4回 Fresh cadaver解剖実習挨拶

ハワイ大学医学部 解剖学教室
第4回 Fresh cadaver解剖実習

「鼻及び眼瞼の手術」について

今回の解剖実習のテーマは美容外科の王道といえるまぶたの手術と鼻の手術といたしました。

まぶたの解剖や鼻の解剖として教科書に記載されている靱帯や筋肉や脂肪結合織の分布や骨や血管走行のうち、手術中に意識されるものはごく一部です。

今回の解剖実習では、それらの解剖を解体しながら逐一確かめると言った方法はとりません。

眼窩や鼻の局所解剖の詳細な知識や手術の適応や効果や術後の問題点といった難しいことを話し合うつもりはありません。

ご遺体を使って私流の手術方法をお見せし、それを参加者の皆さんにやっていただくという方法をとりたいと考えています。

とにかく、ご遺体を利用して手術をただやることに徹していただき、理論ではなく、型を覚えてもらいます。

2.fresh cadaver 解剖実習セミナー

第4回 fresh cadaver 解剖実習セミナーが2014年11月21~23日にハワイ大学の医学部解剖学教室の実習室を使って開催されました。

参加者は40名 内訳は

湘南美容外科 9名
東京美容外科 6名
城本クリニック 3名
品川クリニック 1名
大塚美容外科 1名
慈恵医大 3名
個人開業クリニック12名
ヴェリテクリニック 1名

う~ん、今後の日本の美容外科業界の動向を予見できたような気がします。

日程表 初日は午後15時から17時半まで講義です。
■ 前半80分の講義は解剖実習室で行う眼瞼の手術の手順の説明

1. 埋没法(重瞼術)
2. 埋没式目力アップ術(切らない眼瞼下垂)
3. 全切開術
4. 眼瞼下垂
5. 経結膜脱脂
6. グラマラスライン
7. 下眼瞼切開
8. 目尻切開

■ 後半75分の講義は解剖実習室で行う鼻の手術の手順の説明

1. 隆鼻術のための鼻腔内切開
2. 眉間のプロテーゼ
3. クローズ法による鼻尖軟骨の展開
4. 鼻尖縮小
5. 鼻尖形成術 耳介軟骨の採取と移植
6. オープン法による展開
7. 鼻中隔延長術 鼻中隔軟骨の採取と移植
8. 鼻骨骨切り
9. 鼻翼縮小 外側切除
10. 鼻翼縮小 内側切除

これら18の手術手技をイラストまたは実写に説明を加えた教本を手渡し、講義中は実際の手術操作をビデオで見せて解説しながら、教本に補足したい内容を口頭で伝える形をとりました。

まず開催に先立っての挨拶を依頼された私は「参加者の皆さん、セミナー参加中はスマイルを忘れないように。

ブスゥ~とした顔して講義を聞いてもらうと、私のテンションが下がりますのでよろしくお願いします」と皆様にしっかりと伝え、講義を開始したのです。

講義室では飲み食いは一切禁止といきなり伝えられ、セミナーを企画・運営した会社ハウステンのスタッフから講義中に水の差し入れは一滴もなく、演者の私は脱水と血糖値の低下のため途中からかなり不機嫌。

それでも、なんとか口角を引き上げ続けて80分2本の講義をやり遂げました。

アメリカでは医師国家試験の試験中でさえ、受験生は水はもちろん、チョコレートやナッツを持ち込んで食べてさえよかったのに、講義中に講師ですら絶飲食とはどうなってんの?

2日目は9時から1時間、頭の解剖標本を手に取りながら、ハワイ大学解剖教室のロザノフ教授とスタッフから簡単な解剖の説明を受けて、大学生時代に覚えた解剖の知識をrefresh。

そして、午前中10時から2時間、教本に書かれている手順に従って2週間前にお亡くなりになったご遺体の頭を使って、瞼の手術を実演させていただきました。

1体の頭で私が手術するのを40人が見るためにはビデオカメラを使ってモニタースクリーンに映し出すしかありません。観客が怒りださないようにするには、手術の手さばきなんかより、カメラアングルが重要。

手術のことを何も知らないスタッフにカメラを任せるわけにはいかないといって、ヴェリテクリニックの室孝明先生がカメラマンの役を引き受けられ、そのおかげをもって、受講生の方々をうならせる映像を届けることができ、彼らがイスを蹴散らすような惨事にならずにすみました。室先生お疲れ様でした。

午後から、鼻の手術を隆鼻術から初めて、鼻尖縮小、鼻尖形成、鼻中隔延長、鼻翼縮小と順に披露。途中で観客からの質問に答えつつ、3時間の間やはり絶飲食。動物園のサルが糞を投げつけてくる気持ちが多少わかりました。

3日目は午前中の3時間と午後からの4時間を使って参加者の先生方が2人で1つの頭を使って手術の演習をしました。この日の私は勝手に部屋を出入りすることができ、好きな時につまみ食いができたので、心穏やかに受講生からの要請にこたえて、彼らの手術の助手を務めることができました。

3.ハワイ解剖セミナーレポート

ホテルから大学までの送迎は映画プリティウーマンのミス・ヴィヴィアンが乗せてもらったような豪華なリムジンにしてほしいという希望がかなって満足げな室講師

解剖セミナー初日の講義開始前
受講生の先生方の表情はかなり硬く、こんな強面(コワモテ)な輩(やから)の前で3日間もセミナーするのは脇汗かきそー、と私は感じました。

セミナー開始の挨拶の第一声で受講生に笑顔を強要じゃなく、懇願する私

80分2本の講義を1滴の水も支給されずに終えた私。
何とか口角を引き上げ続けてはいるものの,脱水と低血糖でかなりご機嫌斜め 

解剖実習を終えて、みんなで集合写真
ここに、ハワイ慣れしている人としていない人の違いが明確に出てしまったんです。
ハワイで記念撮影するならALOHA~なポーズなのに、ハワイ慣れしていないヴェリテの二人は全力ピース。
そして、もうひと方、湘南美容外科の駆け出しドクター上原先生も全力ピース!

4. Letter of thanks


Letter of thanks
第4回 fresh cadaver 解剖実習セミナー